2008年4月1日火曜日

社会復帰




アメリカで昨年17年セミが大量発生しましたが、わたしも同じように地下から久しぶりに地上に出てきた気がしました。



そこには学校、先生、生徒がいて、社会を営んでいました。儀式が執り行われていました。集団の一員に属するための儀式です。



けれどもわたしにとってはそれ以上に、再び社会の一員として認知されるための儀式と言った感覚でした。



 それは、自習室を見学したときでした。102人の新入生全てに専用の机が割り当てられていて、しかも出席簿順に座る場所が決まっているのです。各机の上に、その机を使用する学生のナンバープレートが置いてありました。
自分の名前のプレートを見た瞬間、心底自分がこのローの一員となったのだと実感しました。


自分の居場所が世の中にある、ということを実感したのはひょっとしたら生まれて初めてかもしれません。というのもこれまで働いてきた講師稼業では全て仮の机しか与えられず、浮き草のような扱われ方ばかりだったからです。



始まりはかなりいい加減な気持ちで、ローにでも行くしかないかなあ、などと不承不承、渋々という気持ちで願書を提出し、しかるに受験料さえ振り込むお金がなく、女房に頭を下げて出して貰う有様でした。



自分専用の自習机を見たとき、もう一度夢中になって勉強できそうだ、と思いました。



あとは自分の集中力がどれだけ残っているか次第です。






夕方からのパーティーは結構面白かったです。さすが大学院、未成年の新入生がいないので、ビールで乾杯でした。おお、大人の宴会ではないか、と感心。



観察していて分かったのは、教授達の方が気持ちが若々しい、ということでした。
もっとサラリーマン的でビジネスライクな人達ばかりかと思いきや、かつての大学時代のゼミコンパと同じふんいきを先生達は抱いていました。逆に学生達はそんな経験がないのかちと気後れ気味でした。

医者やSE、高校の先生など、いろんな人がいて面白いです。特に未修は多様性があって好ましく思います。既修はその点狭くて面白みがないみたいです。