2022年4月10日日曜日

恐怖の二回試験を終えて 3 スカイツリーと浅草と渋谷と江の島と鎌倉

 今から思い返すと、二回試験を受けに行った10日間は、夢の中にいるようでした。現実感がありません。早く一日が終わることだけを願っていました。

二回試験が終わった日の夕方、福岡修習のみんなで成増まで行って飲み会。余り飲まなかったのにかなり二日酔いに。

いずみ寮に帰り着いたのが11時前。そのままお風呂に入らずにバタンキュー。

翌朝、二日酔いのまま帰る準備。1階ロビーに運送会社の人達が待ち受けていて、そこで荷物を宅急便で送ることが出来ました。それでも背中と両手にバッグを提げて寮を出ました。

東京駅八重洲口のホテルにチェックイン。途中の山手線の窓からサクラが満開なのがみえました。

ホテルに荷物を置いて、身軽になってスカイツリー見物。3100円。一番上まで上がりましたが、それほど感動しなかった自分に驚きました。スカイツリー見物を終えて、歩いて浅草まで。浅草寺の本堂に入ったとき、4時58分。入ってすぐに警備員とお坊さんの二人で門が閉められました。滑り込みセーフ。二回試験もこうであって欲しい、と思いました。

浅草は想像以上にエリアが広かったです。京都の四条河原町と似た雰囲気がありました。

二日酔いが良くならないので薬局で消化剤を買って飲みました。

夕暮れ時、渋谷のハチ公とスクランブル交差点を見に行きました。渋谷の発展ぶりに仰天しました。迷子になってしまいました。

ハチ公前にたどり着くと、若者だらけ。密集状態。スクランブル交差点は、これまた意外に感動せず。

その後八重洲に戻って東京駅地下にあるはなまるうどん?みたいなうどん屋でざるうどんを食べてホッとしました。その後ホテルに戻り、お風呂の後、途中で買った缶ビール500ミリを飲んでベッドへ。歩きすぎてふくらはぎが痛くなり、寝ている最中に脚が攣るのではないかと心配しました。

翌朝、またしても大量の荷物を持ってチェックアウトして東京駅に行き、コインロッカーに入れた後、初の鎌倉へ一人旅。

鎌倉から江ノ電に乗って江の島まで行き、江の島見物。駅から江の島大橋を歩いて渡り、島に着くまでかなりの距離を歩きました。江の島に到着したら今度は坂道と階段登りがまた大変。サクラは満開で美しかったですが、足が限界に近づいてきてました。江の島の上の方にお寺があり、その脇に、エスカーと呼ばれる乗り物があるとパンフレットに書いてあったので、一体どんな乗り物なんだろう、と想像していたところ、なんと、ただのエスカレーターでした。ただし有料!

江の島の入口まで戻ったとき、ホテルの横に『レンタル 電動キックボード 30分500円』と書かれたのぼりがあり、ホテルに入ってレンタルしました。これに乗れば楽ちんだ、と思ったのです。ところがいざヘルメットを被ってキックを始めたところ、アブナイアブナイ!

とんでもなく乗りにくいのです。ハンドルが安定せず、道路の段差にもろに引っかかってよろけてしまう上、時速20キロを越えたら電動が急に切れて却ってエンジンブレーキみたいになってしまって急ブレーキがかかるのです。しかもアクセルがバイクみたいなハンドルのグリップではなく、右手の親指だけで上下に下げたり上げたりするレバーなのです。バイク乗りのわたしにとってはとてもやりにくい操作です。

その上、車道しか走ってはいけないと言われ、七里ヶ浜とか由比ヶ浜とかが続く海岸線を走る国道134号線を、トラックがバンバン通る片道1車線の道を、路側帯の段差でハンドルを取られながら、恐怖にまみれて1時間、鎌倉まで乗っていきました。はっきり言って無謀でした。

走り始めて2秒で、もの凄く後悔しました。こりゃヤバイ、死ぬかも、と。

海岸線を見物しながら、なんてとても出来ず、常に後ろを振り返りながら、クルマが追い越してこないか案じながら漕いでいきました。

終点は、鎌倉駅裏のホテル。出発して58分で到着。生きた心地がしませんでした。ですが、その分、鎌倉の若宮大路に辿り着いたときはかなり感動しました。無事に辿り着いたらサクラ満開の大路が出迎えてくれたので。 とても記念になった恐怖体験でした。

鶴岡八幡宮にお参りしたのですが、参道は長く、本殿までの階段がまたキツく、苦労の甲斐あってか、本殿に辿り着いて後ろを振り返ると鎌倉が一望でき、八幡宮が鎌倉のシンボルであるのがよくわかりました。

鶴岡八幡宮の元宮がわたしの実家、宇佐八幡宮であることがちょびっとだけ誇らしかったです。わたしの家は宇佐八幡宮の氏子で、村の道を御神輿がお通りになり、神様のお休み処が設けられたりします。放生会といって、隼人との戦争で多くの死者がでたのを供養すべく、寄藻川の浮殿で宮司が蜷貝(にながい)を放流する儀式が行われるのが、和間というところで、わたしの実家は和間部落の蜷木というところなのです。放生会の本場というわけです。

なので、鶴岡八幡宮にはなんとなく親近感を感じました。

それからさらに江ノ電に乗って鎌倉大仏、長谷寺見物。この日はめちゃくちゃ歩き回りました。どこにいってもサクラが満開。今年は、研修所も浅草も江の島も鎌倉も、どこも満開で、サクラを満喫し尽くしました。

ちょうど生しらすの時期だというので、食べてみました。うーん、という感じ。室見川のシロウオの躍り食いみたい。ちょっと塩味がしましたが、他には醤油の味くらいしか・・・

夕方6時前に東京駅に戻り、焼き肉弁当とビールを買ってのぞみに乗り込み、5時間かけて博多に深夜12時到着。

これでわたしの二回試験が終わりました。本当に夢みたいな非現実感。まさに、夢に胡蝶となる、でした。