2009年3月4日水曜日

読解力も文才も無いんだよ~

金曜の会社法ゼミのための答案作成に四苦八苦しています。東大の準教授が作成した問題です。さすが東大、文章力があります。ですがそこがまた東大の怖ろしいところで、分かっていないのに分かったような気分にさせられるのです。ですから、解説を読んでからいざ自分で答案を書いてみようとすると、あれれのれ~っとなります。



もちろん、本当は何も見ないでまっさらな状態で答案を書くべきです。わたしも答案構成はそうしました。ですが、やはり完璧な答案を作りたいという欲望にかられ、嬉嬉として解説を読みました。



ところが、解説を読めば読むほど迷路に嵌ってしまいました。どうも論理が一貫していないのではないか、と言う疑念が起きてしまったのです。



それで、結局のところ解説を7回は読み直してしまいました。で、分かったのか?う~ん、一応分かったようなのですが、結局は一番初めに自分で書いた答案構成に戻ってしまった、というグルグル回りの気分です。まさに迷宮に入ってしまいました。



 これが京都の学者なら、逆に、ギチギチに緻密な論理を組み立てようとするので初めのうちは何が言いたいのかさーっぱり分かりません。商売上手なのはやはり東大系でしょう。立ち読みしたら東大系の本は買っても京大系の本はまず買いません。まあ最近ちょっとは変わってきているようではありますが。



それでも東大系の本の読みやすさは今なお他の大学を凌駕しています。かつての宮沢清宮我妻団藤平野松尾星野鈴木四宮新堂高橋内田神田・・・と名文家が揃っています。



 今回も、東大準教授の解説は口当たりはとても良かったのですが、どうも咀嚼するときになんかかみ切れないものが残ります。なにか引っかかるのです。うまく騙された感じがして仕方がないので気分が良くありません。
あっさりした答案を書きたいのですが、そのためには知識を整理することが重要で、その整理作業に行き詰まっているという現状です。
ほんと、あっさりすらすらの答案を書くことって、怖ろしく難しいです。浅田真央もイチローも、どちらも動作が優雅で軽やかです。無駄な物がないので美しいと感じます。他の選手の動きは、上手か下手か、というレベルの評価なんですが、上の二人は美しいという一段上のレベルの評価なんです。
答案も文章もそういうレベルに達したいです。