2011年3月22日火曜日

気高さ

被災した子供達の顔つきがスゴイです。
みな凜としています。テレビのインタビューに応えるのですから自然と笑顔を浮かべます。その笑顔はどこにでもいる少年少女のそれです。ですが、よく見ると彼ら、彼女らの目付きがスゴイ!
目は笑っていません。どこか遠くを見つめているようなおぼろげさと,何かに集中しているようなキッとした緊張感とが混じり合って、どこか仏様のまなざしのように見えます。

大切な家族や友人、家、町、日々の何でもない暮らし、それら全てを失って、寒い夜、真っ暗な避難所の冷たく堅い床に一人横になるとき、昼間気丈に振る舞っていた反動からか、無限の闇のように広がる喪失感に引き込まれてしまい、悶々と眠れぬ夜をすごしているのでしょう。


そして再び朝が来て、避難所の中で一生懸命、動けない老人達の元に暖かい味噌汁やおにぎりを持って行き、床を掃除し、トイレの水を運び、歯を食いしばって笑顔を見せては周りを励ましています。

彼らは一瞬にしてオトナに成長しました。いや、させられてしまいました。
そういう彼らを心から尊敬します。

ですが、廃墟となった我が町を見渡す高台で、一人の少女が泣きながらがれきの街に向かって、『おかあさ~んっ!!!おかあさ~んっ!!!』と叫び続けている映像を見ると、胸が潰れそうです。
わたしたちはなんとしてでもこの子達を助けねば。