2008年10月31日金曜日

今日で10月も終わりかぁ




やはり後期もきついです。予想以上でした。なめきっていた所もありました。



何度も書きましたが、要件事実と民法刑訴行政法が本当に大変です。



いつの間にか寒くなってきて、昨日の夜バイクで帰るとき手袋が欲しくなりました。



きょう金曜は週末のラストハードデイ。行政法の予習量がこってり多く、憲法もまともにやると判例読みとその読解とまとめがおおごと。さらに夕方からは民事救済、中身はほとんど民訴。これがまた学生のレベルが高いので(わたし以外みんな3年生)、彼らの回答のレベルも高く、恥をかかないための勉強が必要。今日の事例で言うと、150万円を超えて債務は存在しない旨の債務不存在確認訴訟(上限については主張せず)の訴訟物、裁判所が180万円を超えては債務は存在しないと認定した場合の処理、逆に100万円だったら、、、、


なんて、かなり難易度高い問題についてほとんどの学生が食らいついて言ってました。



 話を戻して行政法では前に座った学生がじゃんけんして、勝った人の列から当てていくのですが、今日はわたしがその一方の代表となってしまい、前列代表4人でじゃんけん。我が列の期待を込めた熱い視線を感じつつ教壇へ。


緊張しました。重い責任を背負ってるモノで。


 結果、見事に負けたのは良いのですが、隣の列の学生が勝ってしまったので、その列から始まり一番後ろまで行くと今度はわたしの列の後ろに続くと言う順番になり、先生がバシバシ当てていったのでわたしまであと二人と言うところまで順番は進んでいったのです。ああ、オレまで来るなあ、と覚悟して当たりそうな所を必死で読んでいたら、そこで授業が終わり、ふーっと息を吐きました。わたしの真後ろにいたもうちょっとで当たりかけた学生が、授業後、『Aさん、危なかったですねえ』と。同感同感。



それに比べたら憲法の先生はかなり優しいです。分からない、と返事した女子学生をやさし~く正解へと誘導してあげてました。




 昨日、O君のお見舞いに贈呈すると言ってた、民法の先生からもらった六法、クラスの女子学生にあげちゃいました、へへへ。


だって、憲法の授業でわたしの真後ろに座ったその女性に、六法をもらった話を自慢すると、その子はとってもうらやましそうな顔をして、いいなあAさんは、というような表情を浮かべたのです。そうそう、その表情が見たかったのです、わたし。


ほとんどの学生は貧乏です。で、六法なんてすぐ条文が変わるので1年限りの消耗品みたいなモノなんですがこれが高いんです。ですんでタダでもらえたというのはまさにギフトなんです。


ですから、その子の表情がとても素直な感情表現だったので、思わず『1冊あげようか』と言ってしまいました。するとその子はパッとうれしそうな表情をしたんです。これがまた素直で大変好ましいわけなんです、わたしには。


 で、六法を彼女に手渡したときもまるで10万円もするモノをもらったような喜び方をしてくれたのです。


差し上げたこっちまでうれしくなるじゃあありませんか。


こういう女性っていいですよねえ。あ、もちろん男性でもそうですけど。




というわけで、Oくん、ごめん。



2008年10月30日木曜日

民法ゼミ







さすが地味ゼミ。みんな新メンバーの女性に話しかけることが出来ず、なんか妙に硬かったです。そのせいか勉強に集中し過ぎの感あり。




終わって、その女性に感想を聞くと、『このゼミはいつも無駄話ゼロなんですか?』とか『みんなもの凄く勉強してるし、しかもそれを楽しそうにやってるのがすごい』とのこと。いつもは結構脱線するんですがねえ。




それでもわたしからみても本当にみんな勉強してます。半端じゃないです。




 ところが、それほど予習していっても授業ではコテンパンにさせられます。




きょうは新メンバーの女性(これからFさんと呼びます)が早速当たり、どれどれ、予習ゼミの効果が現れたかな、と耳をかっぽじって彼女の回答を聞いてたところ、なんとまあ、一番ヤバイ説で話し始めてしまいました。こりゃ大事。先生の餌食になるぞ、と案じてたところ、その通りになってしまいました。あえて火中の栗を拾いに行ったところは見上げた勇気だと感心しました。




 先生のつっこみもちょっと無茶振り的で、だれもちゃんと説明できないところの説明を要求するんです。民法の大家がよってたかっていろんな説を唱えていますが誰も成功した人はいません。




 この、譲渡担保というところは考え始めたら悩みが尽きないところです。判例も一貫していないし、玉虫色の説明ばかり。




 来週も再来週もこの続きをやるそうなので、譲渡担保の勉強にはなります。




その先生の研究室に、質問に行ってきました。4時40分からの授業なんで、その前のコマが空いており、その時間に予習ゼミをやるのですが、そのまた前の、昼休みがオフィスアワーになっているのです。オフィスアワーというのは、質問用に確保してある時間を言います。




で、先週の授業中、先生が毎回このオフィスアワーの時間帯、自分の研究室で学生が質問に来るのを首を長くして待っているのに誰も来てくれない、と愚痴ってたので、それならば行って質問してやろうじゃないの、と、のこのこ研究室のドアを叩いたわけです。




 質問が終わり、わたしがありがとうございます、と言うと、もう帰るのか、と言わんばかりの残念そうな表情を浮かべながらも、急に『六法要りませんか?』と仰るのです。えっ?と言う顔をわたしがすると、『出版社からタダで送ってくるんですよ、そこに2冊ありますから全部もってってください』だって!!




 こりゃ有り難い!平成21年度版の出たばっかのやつが2冊も。感謝感謝でほくほくしながら研究室を出て、ゼミでこのことを言って、1冊欲しい人居ない?と聞きました。みんなこぞって手を挙げるだろうと期待していたんですが、意外にも誰も欲しいと言わなかったので、かなりがっかり。




 仕方ないので?入院中のO君にお見舞い代わりに贈呈することに。




しかしうれしかったですよ。2400円もする六法が手に入ったのですから。先生からの訪問に対する感謝?の印だったのかも。




すごく良い先生じゃないですか!!やはりモノに弱いんです、ワタシャ。
写真は弁当を売りに来る業者さん達。許可を受けた業者さんだけが構内まで入って来て売ることが出来ます。許可が出ない業者さんは門の前の道路で売ってます。




2008年10月29日水曜日

要件事実2


今日の授業はさっぱり分かりませんでした。クラスの半分はわたしと同じくフリーズしてたようです。

そもそも道具もその使い方もよく分かりません。訴訟を合理的に促進するために要件事実って存在するはずで、そうであるなら何らかの大きな原理が働いているはずなのに、それがわからないのです。

民法と民訴の理解があれば要件事実なんて簡単やん、と高をくくっていたのですが、どうも様子が違います。

こうなったら真剣に専門書を読み尽くさねば自信の無いまま試験まで行ってしまいます。ちょっとヤバイです。

 今日が締め切りの課題2科目、昨晩中に書き終えたのですが、そのストレスのせいで昨夜はまたじんま疹が出て体中が猛烈に痒かったです。ところが今朝起きるとどこもじぇんじぇん痒くないんです。ストレスでじんま疹が出るような習慣がつきそうで怖いです。

 今やってるのは明日の民法に備え、譲渡担保の所です。平野の本が分かりやすいです。平成18年まで判例が載ってます。

 譲渡担保って、かなり錯綜していて、きちんと整理しておかないと迷路もいいとこです。それもこれも条文がないのと譲渡担保が担保なのか所有権移転なのかヌエのようにどっちつかずだからです。

 ローでは風邪を引いている人が結構います。わたしも一昨日は危なかったです。みなさんもお気をつけて。

この30年間ほとんど風邪薬を飲んでいません。風邪で病院に行ったことは一度もありません。いつも食べ物とビタミン剤と睡眠とうがいで直しております。

みなさんに是非ともおすすめしたいのがバナナと半熟卵です。このタッグは最強です。どちらも免疫作用が強くて体内のウィルスを撃退してくれます。
追:行き帰りのクルマの中でシャンソンを聴いてます。秋によく合います。

やっつけ仕事




たった今まで、民事裁判実務とリーガルライティングの課題をばばばっと書いていました。


あわせて3時間。どちらも訴状とか答弁書を書くことがその内容です。


旧試験時代は、裁判官の立場に立って、事実がすでに確定されてそれが客観的に存在するという前提で、その場合の法律論を書かされていました。


これに対し新試験では、というかローでは、むしろそのような前提を整理してまとめ上げることに重点が置かれます。ただ、要件事実という手法は、法律の中身と書き方の両方が分かっていないと書けません。凄く厄介な科目です。




今日は日中がとても暑くて教室内の室温が高く、ぼーっとなりました。刑訴は終わり頃に自分の番がやって来そうで、かなり神経をとがらせました。よりにもよって別件逮捕の問題。捜査法のなかでもっとも分かり難いところです。


昨夜ブログに書いたような考えを持っておりますので、先生に聞かれたら思いっきりぶっ飛ばそうか、とも思ったのですが、授業の大半はいっぱいある判例のまとめばっかしでした。


それがまあ、判旨の長いこと!それを上手にまとめて発言するというのは緊張も相まってすごく混乱します。


結局、授業終了前6分あたりで当たり、答えやすい箇所だったので、一安心。




判例の整理はもの凄く役に立ちました。学者の本では一刀両断に書いていますが、判例はあれもこれも式か、あーでもないこーでもない式か、何言ってんのかさっぱりわからない式の判旨が多いです。


そう言う中で、最大公約数みたいなモノが見えてくるのではないか、というのが先生の授業態度なのでしょう。


それはそれで良い授業です。だけど、クラスの学生で最後までついて行けるのは多くはなさそうです。混乱しますから。




今朝のラジオで、変なことを言うキャスターがいました。衆参のねじれのせいで政治が混乱して困る、って。全くなんてことを!だってどちらもわれら国民が選んだ代表でしょ?困ることをしたのは自分たちなのに、まるで他人がしでかしたかのように言うのです。




今度、ゼミに女子学生が参加することに。先週わたしが勧誘したら受けてくれたのです。それを今日のゼミで報告すると、他のゼミ生のまあ喜ぶこと!地味なメンバーばかりでやってるので、よっぽどうれしかったみたいです。こっちがびっくりしました。これでみんなさらに猛烈に予習してくるでしょうね。普段ですら彼らの勉強のすさまじさにはタジタジになるのに。


2008年10月27日月曜日

お~寒小寒







三橋三智也の、岩手の和尚さん、と言う歌がありました。



お~さむこさむ、山から小僧が下りてきた~



という歌です。



今朝はほんとに寒くて、ジャンパーの上からさらにウィンドブレーカーまで羽織ってバイクに乗りました。



ローに着くと、鼻水がずるずると出っぱなし。どうも風邪の引き初めみたいです。



それでも明日の刑訴が別件逮捕勾留という厄介な箇所で、判例をいくつも読まねばならず、鼻にティッシュを詰め込んで読んでました。



と、なにやら背広のおっさん達の集団がうろうろしてます。なんだろうと見てみると、どうも評価委員会という、全国のローをチェックする集団のようでした。



院長が緊張の面持ちで案内してました。



学修室の中にも入ってきて、委員の一人が、わたしの席をのぞき込んできました。ちょうど刑訴の判例と格闘していたところで、このローにいるおっさん学生はまじめに勉強しとるなあ、と思ってくれたら好都合。いつものように爆睡してなくて良かった良かった。



別件逮捕勾留の論点については、本件基準説も別件基準説もどっちもオカシイと思います。以下自説を言わせてもらいます。



まず、別件基準説は、言わずもがなの説で、別件逮捕勾留が違法になる場合とは別件での逮捕勾留自体が要件を欠くときしかありえません。ですから、そう言う場合が違法になるのは当然であり、別件逮捕を抑制する手だてにはなりえません。むしろそれを狙った説とも言えます。



 かといって本件基準説も、まだ始まってもいない違法取り調べについて、捜査官が別件で逮捕してそれを本件の取り調べに利用しようとしたのだという、内心の意図を取り上げようとしており、いわば通貨偽造罪の行使の目的みたいなものですが、それを明らかにすることは到底無理です。



狡猾な捜査官はそんなそぶりは見せっこないからです。ばればれの場合しか抑制できません。



 ではどのように考えればよいか。わたしが前々から思っていたのは、逮捕勾留って何のためにあるのか、から考えなければならない、ということです。



もちろん、逃亡防止、証拠隠滅防止です。それに尽きるのであって、取り調べのためではありえません。



言い換えれば取り調べのために逮捕してはならない、ということです。






ただ、身柄拘束中の被疑者には、取り調べ受忍義務があります(通説)。そしてこれこそが本質的な問題なのだと思います。



というのは、この取り調べ受忍義務を肯定するか否定するか、肯定するとしてその中身は何か、によって別件逮捕勾留の理解が全く変わってしまうからです。






 わたしは、取り調べ受忍義務とは、取調室への出頭滞留義務のことであり、そそれに尽きるのであって、捜査官の尋問に答える義務まではない、という説を支持します。198条を素直に読むとそう解するしかないからです。また、黙秘権がある以上、捜査官の尋問に答える義務は全くないからです。



 したがって、取り調べ受忍義務とは、取調室に行かされる義務、そこに止まっていなければならない義務、のことだけであり、その取調室で寝ても良いし、雑談しても良い、黙秘は当然できる、そういうその場に居る義務のことを言う、ということです。



なぜなら被疑者はすでに身柄を拘束されているから、その拘束場所が変わったらその変わった場所にいなければならないのは当然だからです。



もっとも、取調室で無理矢理供述を取ろうとしかねない危険はあります。



 本件基準説や、余罪取り調べの可否についての事件単位説はその危険を避けようとするために主張された説です。



 けれども、そのような無理矢理供述をとろうとする危険を防止するために本件基準説を採ったり事件単位説を採ったりするやり方は、なんかずれているような気がします。



 すなわち、例えば重い殺人の取り調べのために、軽い窃盗(という別件)で逮捕勾留して、その別件逮捕勾留を利用して被疑者を殺人で取り調べた、という典型的なケースにおいて、本件基準説は、殺人で逮捕しようとして窃盗を持ち出した点が裁判官を騙した、つまり令状主義に反する、と言います。



けれども、そこでいうところの『殺人で取り調べた』の中身こそが重要なのです。つまり、被疑者と和やかにお話をするような取り調べなら、何罪について取り調べてもちっともかまいません。逆に、『このやろー、吐けーっ』と机をたたいたりして威圧するやり方は、たとえ逮捕された被疑事実についてであっても絶対に許されません。



 そうだとすると、結局、問題となるのは取り調べの態様、程度だけです。何罪についての取り調べなのか、は逮捕勾留とは全く関係ありません。



さっき述べたように、逮捕勾留と取り調べとは因果的関係はないからです。



無論、戦前は取り調べて自白を得るために逮捕してました。けど今じゃ取り調べのために逮捕することはそれ自体違法なんです。



 結局、わたしの採る説は、被疑者の取り調べはどこまで許されるか、だけに尽きると言う説です。しかもその中でも、事件単位説を使わない説です。



要するに、黙秘権を侵害するような取り調べだったか否かだけが問題になります。



ですから、窃盗で逮捕することも、窃盗の逮捕要件が備わっていればOKであり、逮捕後被疑者を取調室まで強制的に連れてくることはできる、その意味での出頭滞留義務はあるから、無理矢理取調室に来させられる、けど、その部屋では強制的な尋問はできない、黙秘権があるから。しかし強制的な尋問でないならそこで何を聞こうが制約は無い、だって捜査官の質問に答えるか否かは任意だから。ゆえに、窃盗で逮捕されて、取調室で殺人について聞いても違法な捜査ではない、だって任意だから。違法となるのは、無理矢理供述を強制するような取り調べだけであり、そのような強制は窃盗についてなされようが殺人についてなされようが変わりはない。



と言うのがわたしの考えです。



 ついでに言うと、身柄拘束を受けた被疑者は取り調べ受忍義務があります。



ここで大事なのは、この時系列です。身柄を拘束された時の効果として、法は取り調べ受忍義務を規定しています。ここが大事な点ですが、取り調べは身柄拘束から出てくる効果であって、身柄拘束の目的ではない、ということです。



ですから、取り調べを目的として身柄拘束をするということを法は全く認めておりません。



どうでしょう?



ご意見をお待ちしております。



そうそう、今日いいことを思いついたのです。個人的にコメントなさりたい方がもしもいらっしゃったら、と思い、ヤフーメールのアドレスを載せときますから、そちらも使ってください。
    bbywn780@yahoo.co.jp
   






明日朝早めにローに行って訴状を書かねば。難問で悶絶しております。






2008年10月26日日曜日

再会







20年前、一緒に遊んでいた友人が山形大学で経済の教授をしていて、学会でこちらに。



そこで、友人達が久しぶりに会って飲み会を開きました。川端商店街の地球屋という居酒屋で。



すごく楽しかったです。盛り上がりました。女房も知り合いだったので一緒に。昔からの付き合いって本当に良いもんですねえ。



そのまえ、友人に要らなくなった旧試験用の教材を渡そうとごそごそ整理していたところ、懐かしい昔の写真が出てきました。ジャニーズも嫉妬するほどの美青年が写っていました。細くて華奢で知的で性格が良さそうで、非の打ち所がない青年でした。おっと~っ。よくみるとわたしです(スンマソン、一人ボケです)。



でも正直かっこいいです、昔のわたしは。今度その証拠を載せますから。



ああ、だいぶ酔っぱらっているようです。



飲み会の前、昨日下見した御供所ライトアップウォークに夫婦で。駆け足で見てきました。

すんごくよかったです。幽玄の美を堪能できました。博多の歴史の一端を見ることが出来、とても良いイベントでした。

夜11時、かなり酔って地下鉄西新駅からふらふらと歩いて帰りました。酔い
が心地よく、さっきまでの飲み会を思い出しては友人って本当に有り難い、かけがえのないものだなあ、としみじみとかみしめながら家路に。




行政裁量
















ようやく理解の糸口が見つかりました。櫻井・橋本のテキストの該当箇所を4回くらい読み返してみてやっと分かりかけてきました。






ちゃんと整理分類して理解するのは相当しんどいところです。






これも茂木健一郎の『煮詰まったら寝る』という脳活用法のおかげです。なんちゃって。つまりローの学修室内の自分の席で居眠りしてた、だけですが。






それでも目が覚めてもう一度読み返したところ、ぱっと分かったのです。






骨太な発想が抜けていたので細かい迷路に踏み込んでしまっていたようです。要するに三権分立から考えることに尽きると思いました。












今日やりおえるべき民法は手つかず、民事裁判実務の課題は意味が分からずボーゼン。












昨日、筥松に住んでいるO君が肺炎にかかって入院したので、ちらっとお見舞いに。元気そうでした。というか、妙に病院が似合うヤツです。






今日もローの帰りに立ち寄ったところ、昨晩断言していた禁煙(絶煙)の誓いをもう破ってしまったそうです。






公立の病院でないためか、入院患者さんの数が少なそうでした。二人部屋に一人で寝てました。






 この週末、御供所ライトアップウォークという催しが行われています。博多駅の近くはお寺街で、名のあるお寺が多いです。そのうちの何箇所かをライトアップして見物しようというものです。






なかなか風情がありました。ちょうど大晦日のような感じです。





このあたりは観光名所になりそうです。

2008年10月24日金曜日

ちょっといい話


今、博多駅では心をあったかくする運動が始まっています。それもたった一人で。


NHKの地域ニュースにでてました。博多駅の巡回警察官が、駅のコンコースに高さ70センチほどの脚立を立て、その上に乗って行き交う人々に向かって一日9時間も、大声で挨拶の声掛けをしているのです。おはようございます、とか、お疲れ様です、とか、元気でいってらっしゃい、とかを9時間続けるのです(たしか毎日ではなくて三日に一度でしたか)。


初めは見て見ぬふりをしてた人々も段々と挨拶を返すようになり、その警官に握手を求めたり、お陰で元気が出たとか、その警官が声掛けをしない日はなんだか寂しい、とか、みんなの心が和んできて素敵な空間が出現しているようなのです。


素晴らしいなあ、と感激してしまいました。


前からわたしも挨拶が大事だと思ってましたが、ここまでやる人には初めてお目に掛かりました。しかもちっちゃな脚立につま先立ちで9時間立ちっぱなしですよ。


その警官は、俳優の石橋凌みたいで、ちょっと見はおっかないです。でも、小学生も高校生もサラリーマンもOLもおばちゃんもおじちゃんもみんなうれしそうな顔をして、ある人は恥ずかしげに小さくうなずきながら、また、元気な高校生やミッション系の小学校低学年の少女達は大きな声でこんにちはーっと挨拶を返して通り過ぎていきます。


わたしも行って大きな声でこんにちはーって言ってみようかなあ。




今週もへろへろになって終了。来週は水曜までに課題2問、刑訴、民法、憲法で当たるのは確実、行政法は当たるかも、でも行政裁量がじぇんじぇんわからず、参ってます。

2008年10月23日木曜日

ハイテンション




今日は暑かったせいか、妙に頭に血が上ってました。ゼミでも押しつけがましいことを言い過ぎたり、空き時間を使って法定地上権の整理レジメを一気に書き上げようとしたりして、オーバーヒート気味でした。




おかげで民法では当てられて答えた中身を即決却下され、あれれのれ~状態。




若干納得いかないので来週木曜に先生に直接質問をしに行くつもりです。先生は若くて熱血漢ですが、授業計画をみっちり練っていて、まるで羊飼いが羊の群れを従えるような授業をします。




面白いのは、先生のした質問にずばり的の真ん中に命中させた答えを言うと、なんかつまらなさそうな顔をします。






明日の授業、憲法と行政法、さっき授業予告レジメを眺めていたらとんでもない量の予習が待ちかまえているのに気付きました。



けど、もう疲れました。どうにでもなれ、という気分。いやいや、夜の心配事はよくない、とがばいばああちゃんも言っとった。



そういうわけで、またしても茂木健一郎に倣って布団の中で難しい行政裁量を読みながら爆睡します。



それにしても今日は蒸し暑かった。朝、ベランダから外を眺めると油山にかかる朝雲がとってもきれいでした。




追; やっと星野が辞退しました。野球界にとって朗報です。家族が辛い思いをしているとか、孫が学校でいじめられるから、とか言ってました。


これが王さんだったら、自分には選手を率いる力がありません、とか、失敗した自分には監督をやる資格はありません、とか言うでしょうが、星野はそんなことは口が裂けても言いません。


今日もまた他人のせいにしていました。


阪神の岡田監督がさっさと監督辞任したのは阪神のシニアディレクターである星野へのあてつけです。いちいち岡田の采配に口を挟んでいたのです。岡田は星野を憎んでいました。


ですから、男が辞めるっちゅうのはこうゆうふうに潔くやるんや、ドアホ、と思ってたはずです。


追追;替わって新監督はわたしの大好きな真弓!柳川商業、西鉄、クラウンライター時代から凄くかっこいいなあと思ってました。一番バッターなのに36ホーマー打った年もあるんですよ。


真弓若菜竹ノ内の三人と中西監督が阪神に移籍したとき、わたしは阪神ファンになったのです。そこに西鉄ライオンズの生き残りが集まったから。

2008年10月22日水曜日

久しぶりの雨







と言っても、ぱらぱらっと降っただけですが。




民事裁判実務では要件事実というものを勉強します。しかしまあ、分かったような分からないような、イマイチばしっと行きません。




今日の授業でも先生の質問に見事に空振りしました。でも民事救済法でメチャクチャ当たりまくり、行政法でもほぼ毎週当たり、民法は必ず当たるので、例の言葉、『慣れ』が登場してきました。




当たって無茶振りの答えをぶっ放してももう何とも思わなくなってきました。








今日の民事裁判実務で先生から問われたのは、土地賃貸借で、賃貸人が増改築禁止特約違反で賃貸借を解除した、ところがその後も賃借人は居座り続けた、そして賃料不払いが始まった、そこで賃貸人はまたしても解除した。




 そこで問題です、二つの解除の訴訟物は同じか違うか。




わたしの答え、先に解除した以上、再び解除することはあり得ず、初めの解除だけが有効で、訴訟物は特約違反による解除権だ、と。




これは間違いです。




でも、どこが間違いなのか分かりますか、ちょっと考えてみてください。そして正解は何か、も考えてみてください。








その後、今度はリーガルライティング。書式の書き方の授業ですが、これもまた民法民訴の勉強みたいなモノです。




弁護士さんが先生になってます。われわれ26人が提出した課題(訴状を書け)の全ての答案を添削しコピーし、綴じてファイルにして授業中各人が書いた中身を逐一検討していきます。なんでこれを書いたのか、とか、仮執行宣言ってなんだ、とか、なんで福岡地裁に訴えたのか、管轄はどうやって決めるのか、、、、、。結構しんどいです。みんな教室の後ろの方に避難するので、前3列は無人。




で、生まれ持ってしまった妙なバランス感覚のせいで、みんなが後ろに固まるのはクラス全体からみてマズイ、と勝手に判断し、普段のわたしからは想像も出来ない話ですが、先生に一番近い席に座ってしまうのです。




てなわけで、先生と目が合う、目が合う、しょっちゅうバシバシ目が合うので、誰かこれを答えてくれ、と不特定人に向かって発問したときは、仕方なくわたしが代表して答えざるを得ない羽目に。




バカじゃなかろうか、と思います。後ろに座ったらもの凄く楽ちんなのに。




ああ、多分、さっきのヤツ、『慣れ』のせいでしょう。当たって答えに窮することに慣れたのだと思います。




 ずいぶん変わったなあ、オレも、と感じます。それもこれも川嶋先生の民事救済法のせいです。もう嫌になるくらい当たりっぱなしなんですから。しかも答えられない、しょーがないのでウソ八百を言うと、『なるほどなるほど』と間違い回答の際に出る相づち。真綿で締め付けられるような気持ちになります。






昨夜ここまで書いて中断。手形の課題作成に焦ってたので。で、利益相反行為について疑問が湧いたので江頭の本を見ながら爆睡しました。



今朝、6時に起きて改めて江頭を読み直してみて、やっと自分のバカさ加減がわかり、答案を書き直しました。







 




明日の民法は、法定地上権、多分全体価値考慮説のことや、民事執行のことなんか突っ込んでくるでしょう。もう、知らん。

2008年10月21日火曜日

さすがイチロー

WBCの監督問題で、イチローが正論を吐いてくれました。胸のすく思いです。

惨敗した北京オリンピックのリベンジという発想は間違いだ、現役監督は無理だという発想はオカシイ、来年のWBCではアメリカは本気で掛かってくる、だから今度の大会が本当の世界一を決める大会だ、日本の真価が問われているのに、リベンジだとか現役監督云々とか言ってる場合か、というもの。

まことにその通り。今アメリカにいてアメリカの実力を肌で知っている、外から見ると日本のごたごたが実にしょーもない、低次元の議論しかしていないことがよく見えるのです。その上選手達の意見を全く聞こうとしないで年寄りばっかりで勝手にこそこそ決めてる。

 イチローは心の底から優勝したいのです。何が何でも優勝したい、それだけなのです。そのためにはどうしたら勝てるかだけを考えるべきだと叫んでいるのです。

なのに日本のアホどもは、下らんリベンジだとか何とかご託ばっかりで、本気で勝とうと思っとらん、いいかげんにせー!と言いたいのです。



よくぞ言ってくれた、ありがとう。



それに比べて星野のみっともないこと!北京の敗北は全部自分の責任だ、となんで言わないのでしょう。言い訳ばかり、しかも、今度のWBCでは、自分は出ないとは一言も言いません、密かに待っているのです、再び監督をやれという声を。潔さの欠片もない情けないヤツです。その上戦略もない。第一、日本一になったことが一度もないのですよ、彼は。単に浪花節をぶってかっこつけてるだけです。ダルビッシュは北京で猛烈に怒ってました。星野がメチャクチャな指示ばっかりするからです。

こんなヤツには日本を代表するチームを任せることなんか到底できません。

また負けてまた言い訳するだけです。

日本人の政治的センスの無さは定評がありますが、スポーツ界の上層部も同じです。



今日は行政法、刑訴、民事弁護論。終わったのが夕方6時10分。外は真っ暗。学食にうどんを食べに行くと、食堂はロー生で一杯。こいつら凄いなあ、と感心。うちのクラスの学生がいたので、いつも何時までローにいるのか聞くと、だいたい夜中の0時くらいまでいて、クラスでは10人近く残っている、とのこと。
マイッタ。

2008年10月20日月曜日

課題一丁上がり

民事弁護論の課題は、民訴上当事者の証拠収集方法を、提訴の前後に分けて挙げよ、でした。簡単やんか、と思ったのが大間違い。またしても勉強になりました。
意外というか、あの大御所新堂先生の分厚い教科書が一番丁寧に書いてあったのです。新訴訟物説だから、とか、古いからとか勝手に判断してしまっておりました。
超一流の学者はやはり違うなあ、と実感。頭でっかちじゃないんです。個別の制度を凄く大事にしています。
というか、自分が作った法律ですからつい詳しく書くのかも。そういえば新堂先生の教科書には民訴法についての批判はほとんど載っていません。
3時までに終わらせるつもりが結局6時までかかってしまい、明日の刑訴、木曜の民法の予予習(予習前にざっと目を通しています)が出来ず、焦り始めています。
夕方、合格者3人が公法系の勉強方法をレクチャーする、というので参加しました。役に立つ情報は余りありませんでした。残念。
1年生の未修クラスの学生は10人ほど参加していましたが、私のクラスからは誰も来ていませんでした。

さっき、ニュースで韓国のウォン安がもの凄いことになっていると言ってました。ちょっと前まで100ウォン=14円だったのが今日は100ウォン=7円に!
逆に言うと対ウォンでは円高が2倍以上になったということです。
ということは、先月までは1万円札を持って釜山に行くと、710ウォンの商品が買えたのですが、今行くと1420ウォン分の商品が買えることになります。
つまり1万円で2萬円分の韓国製品が買える、これを大規模化すると、10億円持って行ったら20億円分の買い物が出来る、以前なら100億円出さないと買えなかったダイヤが50億円出せば買え、50億円得する、というわけですよ。
こういうとき、金持ちって儲けるんですよねえ、金持ってるから。あ~あ。

2008年10月19日日曜日

日曜の授業











なかなか気持ちいいもんです。休日に授業を受けると、なんだか良いことをしたような気になるからです。そのせいか、ぶっ続けで3コマ授業を受けましたがちっとも眠くなりませんでした。




その上、今日の中身はまさにドンぴしゃ!明後日締め切りの民事弁護論の課題の解答を教えてくれたようなものでした。耳が巨大になって身を乗り出して聞き、板書をいそいそとノートに写しました。心の中でラッキーラッキーとこだまが反響していました。




それにしても今日の民事救済法の授業はとても面白く、実力アップに役立ちました。




わたしは計3回当たりましたが他の学生もどんどん当たりました。中に本当に良く勉強していて判例をバシバシ言えるのがちらほら。








昼休み、先生とちょっと雑談。わたしが、辰巳の日曜答練で毎年先生の解説を聴きました、というと、うれしそうにしてました。








夕方、姪っ子を女房の実家に連れて行って一緒に晩ご飯を食べました。女房のお袋さんは料理が本当に上手なんです。




以前は、あの博多中州で小料理屋を2軒経営していたのですから。




今日のおかずは、両親が先週リレーツバメで鹿児島へ旅行したときのおみやげだった薩摩揚げ。




焼き直してもらったのでふっくら香ばしく、おいしかったです。


おまけにわたしと姪っ子の分の弁当までこしらえてくれました。相当豪華なやつです。









夕方ローを出て我が家へ帰る途中、大濠公園に寄って暑くもなく寒くもない、ほんとにちょーどいい天気の下、みんな大挙して大濠公園に散歩やランニングしに来てるだろうなあ、そういうシーンを撮っておこう、というわけで現地に。




想像以上に大勢の人がリラックスして歩いてました。犬を連れた人が多かったです。犬たちもうれしそうにぴょこぴょこはしゃぎながら飼い主を引っ張ってました。



















萩焼




良い感じです。やっぱり土ものは良いですね。石ものと違い、あったかいです。大自然を想像します。友人から頂戴したのですが、とっても気に入りました。


民事弁護論の課題は、提訴の前後で訴訟当事者が利用できる証拠収集方法を挙げて長短、利用上の注意点を述べさせる、というもの。


手形の問題は、交付有因論と双方代理と善意取得と外観法理の複合問題。


簡単に書こうとすれば書けそうですが、一応ちゃんと勉強しておこう、とローで本を読み始めたところ、民訴のほうは、段々雲行きが怪しくなってきました。


しっかり理解していなかったのです。


訴訟法はやはり手続きを把握していなければ分かったことにはならないと反省。そのためには条文をおろそかにしないこと、それぞれの制度の具体的な理解、そして手続きの相互関係を考えること。


明日は10時半から90分授業が3コマ連続。昨日受けた集中講義の続きです。終わるのは夕方4時半。


ぶっ続けで同じ講座を3コマ受けるのも大分慣れました。しかしまあ、この授業ではひっきりなしに先生が質問をぶつけてくるので大変です。


そして、質問に対する回答が間違っていたとき、先生は必ず『なるほどなるほど』と言います。ハエたたきで潰すような否定の仕方は絶対にしないところがこの先生の人格者らしいところです。








2008年10月17日金曜日

勉強になりました

行政法で当たり、見事に撃沈しました。先生の質問の意味が分からなかったのです。理由は知識不足。後の祭り状態で行政手続法を見直してみて、何となく分かり、授業後に教科書を見直して、やっと本当に分かりました。

オレはだめだなあ、と実感しました。

夕方受けた民事救済法でも2回あたり、1勝1敗。このときはすでにランナーズハイならぬ授業ハイに陥り、頭がカーンとなっていました。

まずは民事執行法に関する質問にバカな答えをしてしまい、何とか名誉挽回を、と鼻の穴をふくらませていたところ、相続放棄は何年か、と先生が聞き、ある学生が不十分な答えをしたので、思わず首を横に振ったところ、先生に見つかり、あなたどう?ときたので(先生は授業中ほとんどの時間学生の机を縫って歩き回り、手当たり次第に質問しまくっていたのです)、被相続人が死んだことを知ったときから3ヶ月、と、バカなことを口走ってしまいました。先生が、え~?と言ったので、あ、しまった、と気づき、あわてて、早口で言い直しました。



そのとき自分でも本当にびっくりしたのは、じこのためにそうぞくがかいしされたことをしったときからさんかげつーっ、と一気に早口で言えたんです。

ひぇ~っ、オレってまだ若いやんか、と妙にうれしくなってしまいました。

そーだ!早口でしゃべる練習もしとかないとだめだなあ、これからは老化防止に早口練習をやるべし、と決心しました。

この、民事救済法という授業はまっこと、民事系の総合デパートです。民、民訴、民事執行法、仲裁法、民事調停法、家事審判法、と全部を混ぜた授業なんです。
知らないことばかりで緊張します。周りの学生も3年生ばかり、でも先生が良いので(川嶋先生)有り難く出席させてもらってます。

来週中に提出しなければならない課題が二つあり、週末はこれにかかりっきりになりそうです。

緊張とストレスでまたかゆみが出てきました。手と足がかゆくてかゆくて。
デジカメをローに忘れてきてしまいました。胸ポケットに入れておいたつもりだったのに、入っていたのはICレコーダでした。

2008年10月16日木曜日

抵当権




今日はとびっきりの好天でした。日差しの熱気と冷たい風が混じり合って本当に気持ちの良い日でした。


空気がおいしく感じました。


そうそう、この前本屋で立ち読みしたのですが、外国人がどうやって日本語を学んだか、と言う話、たしか文藝春秋でした。


ひとりの外国人が言うには、『わたしはあなたが好きです』という文は変だ、なんで『わたしはあなたを好きです』と言わないのか、けれどもそういう風に理屈で考えると語学は上達しない、したがって自分はとにかく『わたしはあなたが好きです』と憶えることにしている、と。


これをよんで、なるほどなあ、と思いました。『を』と『が』の使い分けって、たしかによくわかりませんねえ。




言語といえば、標準語と方言の決定的な違いはなんだと思います?


これは純粋に私論なんですが、標準語にはサ行が多くて響きがきついし、またしゃべりにくい、これに対して方言はサ行抜きの努力の結果みたいなところがあります。


例えば、そうですか、に対しては、ほんまだっか、と、標準語の方にはサ行が2個もあるのに大阪弁では全くありません。


ですから、NHKのアナウンサーが話すのを聞いているとサ行のスッという音が耳障りになってくるのです。




ところで今日の授業、手形法も民法もどちらも当たったのですが、いずれも簡単な質問で、先生にいじめられることなくあっという間にクリアしてしまいました。年寄りだから手加減してくれているのかも。


民法は後期授業で最難関、とにかく全員に(学問的には深いけれども)突拍子もない質問をアトランダムに当てるので、みんな緊張しています。


そのため、この授業の前の空き時間に5人で予習ゼミを組んで対策を練っています。みんな相当勉強してきています。


今日もこのゼミをやったのですが、5人のうち2人が、対策を練っていた箇所以外の質問を突きつけられてしまったのです。二人とも悶絶しました。だって誰も答えられないようなわけのわからない問題だったからです。不運でした。


これに対し、わたしに来たのはなーんてことない質問で、拍子抜けでした。


それはともかく、抵当権の物上代位について、去年までわたしが理解していたレベルを遙かに超える授業をやってました。


おかげで物上代位の構造がくっきりしました。


クラスの連中のうち、三分の一くらいは、なにがなんだか訳が分からなくなっているようでした。もっともなことだと思いました。


物上代位制度って実に難しい問題をいろいろ抱えているのです。


そもそも物上代位制度の趣旨は何か、から始まって、差押えの趣旨は?、誰がするのか、いつするのか、、、、、


みんな初めは分かったつもりでいたのです。が、一度にいろんなことを先生が言うのでパニック、コンヒューズしてしまうのです。おまけに民事執行法の条文までがんがん聞くので、ラビュリンスに迷いこんでしまうのです。


ただ、偉いなあ、と思ったのが、授業後の質問や自分たちで分からなかったところを復習しあっているのです。


これは立派です。


で、民法の授業が終わったのが夕方6時過ぎ。その後合格者の座談会が開かれ、そこに参加しました。


合格者と不合格者を分けたものは何か、と聞くと、毎朝ローに来て勉強している人で答案を書いて見せ合う人が合格している、とのことでした。
写真下は留学生会館、いろんな国から若者が来ています。

2008年10月15日水曜日

じんましん




今日皮膚科で診てもらいました。じんましんになる理由はいろいろあるのでこれが原因だ、というのは分からない、と。


内心、水疱瘡かもしれない、と心配していたので、少しほっとしました。


飲み薬をもらって終わり。


この皮膚科病院の受付には茶髪濃い系化粧の女の子が二人いました。どちらもヤンキー風で、なんで病院の受付係に採用されたのか、不思議でした。おつりを渡されるときも、小銭の置き皿におつりを叩きつけてました。お~こわ。


さっき薬を飲みましたが、まだ痒いです。手の甲と後ろ頭の生え際と内股が痒くて痒くて。医者(女医さんでした)が言うには、じんましんの場合、かゆみ止めの塗り薬をいくら塗っても効かない、と。




今日の授業は民事裁判実務だけ。裁判官教官(なんでも研修所を主席で卒業された方だとか)が要件事実を丁寧に教えてくれましたが、まだよく分かりません。効果と事実を分けろ、抗弁か否認かは事実だけ見ろ、、、、。授業中、?マークが何度も点灯しました。




昨夜は訴状を書いて提出しろ、という課題を書き上げるのに2時までかかりました。




夕方ローを出ると、大きな月が出てました。まん丸で凄く明るかったです。気温もほんの少し肌寒いくらいで、素晴らしい天気の一日でした。




2008年10月14日火曜日

ボイスレコーダー




買ってしまいました。倒産法の講義と憲法とが重なってしまったのです。


試しに今日の講義を録音してみました。


驚愕!信じられないほどクリアーに音が録れていました。これをパソコンに取り込んでから聞くと、3倍速で聞けるらしいです。それも高いキーキー音にならないですむそうです。


今までのテープレコーダーでの録音とは、なんというか、世界が違う感じです。


ヤマダ電機で19800円のものを、コジマ電器で交渉したら16500円に。いつもこんな感じで結局コジマで買ってます。


充電もパソコンからUSB接続で、レコーダー内の充電池に充電できます。


ほんとにびっくりするほどいい音です。




でもこれでまた今月はスッカラカンに。




今日の授業は未修の1年生(法学部以外出身という建前)が大半のクラスで聴きました。先生が、何か質問は?とか、これについてどう思いますか?と問いかけたのですが、結構積極的に発言していました。先生は分かりやすく教えようとしていました。


中に一人、法律の知識が相当ありそうな学生が混じっていて、どんどん発言していました。ただ、なんとなくずれているようでした。法律の勉強を始めたばかりの人たちから見ると、おお~っと思うような圧倒的な法律知識量なんですが、先生の問いかけは憲法的な骨太の答えを求めていたようなのに、末端の法律の話に終始していたので、先生もちょっと困り気味のご様子でした。




最終授業は民事弁護論。弁護士先生がビデオを見せて、学生達に質問をするのです。


そのビデオは法律事務所に離婚の相談に来た女性に対して弁護士がひどい対応をする、というもので、ひどさのタイプ別に3種類のビデオがそれぞれ5分位ずつ上映されました。


見終わって、先生がこの弁護士の応対のどういう点が良くないのか、どんどん当てて聞くのです。


まあまあ面白かったです。




久しぶりに3コマ連続授業、その前は予習ゼミ、と10時半から6時過ぎまでぶっ続けだったので、ちょっとくたびれました。


この予習ゼミではもの凄く予習をしてくる学生が居て、刺激になります。




昨夜は民事裁判実務の課題で、訴状を書け、というのと格闘して、夜中の2時までかかってしまいました。


要件事実のイメージがやっとつかめました。
今夜の月はとても大きいです。3枚撮りました、全て失敗。三脚がないと無理だった。
福岡外環状線、もうじき全線開通。そのうちここ橋本の空も狭くなりそうです。


2008年10月12日日曜日

要件事実




言葉の中身、言葉相互の関係に苦慮しています。前は分かったと思っていたのですが。


特定請求原因、理由付請求原因、攻撃防御方法、この三者の関係がイマイチ分からなくなってしまいました。


特に理由付請求原因と攻撃防御方法との関係がわかりません。


また、理由付請求原因と要件事実との関係も。






一晩じっくり考えてみます。民事訴訟実務の基礎、記録編も見てみます。




今朝は団地掃除が8時から。汗をかいたのでシャワーを浴び、ついでに女房に首筋に伸びた髪の毛をはさみとひげそりで切ってもらいました。


後ろ頭ががちゃがちゃになりました。明日から中尾彬みたいに首筋にマフラーを巻いて隠すことにします。


今日の風はとても冷たくて、体が冷えてしまいました。そのせいで午後からずっと鼻水出っぱなし。

2008年10月11日土曜日

近況





1,旧司法試験合格者、福岡ではたった7人。旧司のひとたちは地獄です。合格者は立派と言うほかありません。





来年は更に減るのですから、ロー志望者数はどっと増えるでしょう。ここでも激戦。





2,うちのローでも旧司を受けた人がいます。一人はだめでした。もう一人は情報がありません。





残念だった人が再来年の新司に賭ける意欲はわたしよりもすさまじいと思います。悔しさと、権利を一回使ってしまった恐怖とで。





3,民事裁判実務、すごく難しいということに気付きました。要件事実の発想なんて簡単やん、なんて舐めていましたが、どうしてどうして。きのうゼミをしたところ、途中から座礁してしまいました。結局3時間もゼミをしてしまい、ぐったり。





 土日で要件事実論の本を3冊読まなければならない、と覚悟。





4,行政法の授業では、原発もんじゅ事件とか、不当課税事件とかの判旨を丁寧に読み込んでいきました。憲法の授業とほとんど同じやりかたでした。





それで分かったのですが、最高裁の判旨はちゃんと権利の重要性、しかし他権利の重要性(他の利益)、調整基準としての規範定立(ただしその事件に応じたもの)、そして自分の立てた規範をバカ丁寧にあてはめ、と言う手順を踏んでいます。





事件の性質ごとに規範を若干修正したりします。授業ではこの点を重点的に問います。すなわち、両事件でなぜ規範が異なるのか、その理由は事件のどういった特徴からくるのか、というものです。





正直言って、百選を読むよりもずっと楽しいです。ダイジェスト版だと判例の真意が分からないことが多いからです。





5,農食横でエジプト人がケバブを売っています。その店にはナツメヤシの実も売ってて、5個で90円。強烈な甘さにアラブを感じます。





6,奨学金が振り込まれて楽になりました。1日300円以内という節約生活が約2週間続きましたので。学食の280円の肉うどんさえ手が届きませんでした。





7,昼休み、いろんな業者が軽トラや普通車で弁当を売りに来ます。許可車だけ構内に入って売ることが出来ます。中国人らしき業者はもぐりなのか、車道に普通乗用車を止めてハッチバックを上げて弁当を売ってます。中国食品に対する不信感からか、売れ行きはイマイチみたいです。





不愉快だったのは、売ってる人間の態度の悪さです。クルマに寄りかかって片足を道路そばの金網に引っかけ、所在なさげにたむろしているような感じです。あんなんじゃ誰も買わないでしょう。





8,おととい、理系の構内にある農食で愛妻弁当(昨晩の残りものを詰めたおかずとおにぎり)を食べようと、留学生会館横の歩道をぷ~らぷら歩いてると、車道から自転車に乗った東南アジアからの留学生とおぼしき女の子が歩道を越えて留学生会館に乗り入れようとして、わたしとがっちんこしそうになりました。わたしが立ち止まって道を譲ったところ、その女の子は(20代前半か)、はにかみながらちらりと私を見て目で挨拶して通り過ぎました。





ちょっとだけですが心が通い合いました。宮里藍ちゃんを細くした感じで、かわいいなあ、と思いました。





9,ラジオで、大牟田の役所がメタボ対策に身体測定を充実させる運動をやっているとのこと。その名前に思わず拍手。





 題して【ウエストサイズストーリー】だって。うまい!





10,いったい、今の時期、半袖を着るべきか、長袖なのか、よくわかりません。夏と同じ服装をしているのはローでは少数です。相変わらずTシャツのヤツもいれば、ジャンパーを着てるのもいます。皆さんはどうです?




11,ついさきほど、三浦容疑者がロスで自殺したとのニュースが入ってきました。




わたしは、日本政府と最高裁に対して怒ってます。日本国民が外国に不当に身柄拘束されたのです。  なんで抗議しないの?




自分たちが三浦氏を逮捕して裁判したじゃないか、それと同じ事件についてアメリカで逮捕されるのって、二重の危険法理に反するじゃないか、また、マスコミも同罪です。なんで、逮捕はオカシイ、間違ってると言わないのか。




前にも書きました。確かに三浦氏は悪魔的人間でした。けれどもそう言う人間だというレッテルを貼られただけで同じ行為について二度の裁判を受けさせられなければならないのでしょうか、外国は日本と違うから良いのだ、というのは国民保護の責務の怠慢そのものです。北朝鮮の拉致と変わらない行為をアメリカは犯したと、わたしは思います。三浦氏は疲れ果ててしまったたのでしょうか。            





2008年10月9日木曜日

もうかゆくてかゆくて




なんだか知らないけど、10日くらい前から体中かゆくて仕方ありません。手のひらとか、指の第1関節付近、二の腕、すね、足のくるぶしとか足裏、頭、おしりの柔らかいとこ、などが、大体夕方以降猛烈にかゆくなるのです。


 水疱瘡でもないし、虫に食われたようでもないし、奨学金が下りたら病院に行ってみようと思います。じんましんかなあ。




きょうは商法と民法。商法は前期と変わらず、院長先生が高尚な授業をなさるので、なかなかついていけません。


民法、この科目は後期で一番疲れる授業です。一体誰から当てるのか、法則性がないんです。しかも予め渡された設問以外のことを山ほどいきなり聞いてきます。


そのため、基本書を何冊も読んで制度の本質とか論理とか理由、趣旨などをきっちり押さえてこなければ鳴りません。実に膨大な予習量が必要です。わたしを含めてみんな緊張しています。


授業では必ず全員一回当たるようにしているみたいです。わたしも当たりました。それが、直前にやった予習ゼミでのやりとりが見事的中して、わたしが当たった質問にぴったんこの答えを言うことができ、大ラッキーでした。




やはり読んでいる本が良かったと言えます。刑訴でもそうでしたが、この頃はとても良い本が出るようになりました。読んでてとても気持ちが良いです。
若者達であふれるキャンパスを歩くのも慣れました。初めはとても苦痛でした。

2008年10月8日水曜日

キンモクセイ


昨日から街中至る所で強くて甘い香りを放っています。バイクで走っているとどこにあの小さな花たちが潜んでいるのか、と思わず探そうとしてしまいます。

きょうの授業は、民事裁判実務とリーガルライティング。

どちらもそれぞれ面白かったです。前者は裁判官、後者は弁護士教官。

どちらの先生も授業準備をしっかりとされていました。こちらに何かを伝えよう、という意欲を感じました。不真面目でいい加減な実務家教官は今のところひとりも見あたりません。ローで教えるために裁判所や事務所、自宅などで相当大変な準備をされているように見受けられました。

弁護士教官の方は、ぱっと見はさえないおっさんなんですが、わたしたちに事前に提出させといた課題を全てチェックし、コピーして、授業で一人ずつ、その学生が書いた課題(弁護士として相手方に賃貸借解約通知を書けというもの)

について質問していくのです。学生全員が提出した課題にちゃんと目を通してないとできない授業です。


民事裁判実務は要件事実の勉強です。この授業だけ、自分の座る席が指定されていて、わたしは一番後ろ、そのため若干先生の声が聞こえ辛かったせいでイマイチ納得出来ないところがありました。ただ、まじめで教えることが大好きな先生みたいです。

明日の民法は、抵当権の物上代位。相当難問です。かなり苦労しそうです。


カメラをローに忘れてきたため、一昨日箱崎で見かけて撮っといた、イイ感じの茶店を載せます。


追: ノーベル物理学賞って、1年に3人しかもらえないそうです。つまり今年は日本人が独占した、というわけです。世界中にインパクトを与えたに違いありません。

しかも今日はまた一人、ノーベル化学賞を受賞。すんごいことだ!

特定の細胞だけを発光させることができる遺伝子を、クラゲを何十万匹も採取して実験したことで発見したのだそうです。

やっぱ日本人はスゴイ。みんなに共通しているのは、とことんやる、ということです。

だったらこのオレだって司法試験を、、、、、、。アホか!レベルが違いすぎるやんか。いや、違いすぎるなんてもんじゃなく、この試験をとことんやること自体がオカシイ。


まあ、遙か昔からこの列島に住む人間たちはあきれるくらいなオタクが多かったということの証左ですね。オタク振りが学問の方に向かったら自然とこうなる、ということではないでしょうか。

日本史を勉強すると、この国にはこのようなある種奇人変人、奇矯な人種の輩出率が凄く高いと気づきます。

知ってますか?国東半島の杵築藩の学者だった三浦梅園は世界で一番先に微分を発明していたのを。南部藩の安藤昌益はルソーと同時期に民主主義を密かに唱えていたことを。塙保己一は全盲で何十万冊物書物を全て暗記していたことを、、、、、。
いや~、歴史ってほんとーに面白いもんですねぇ。あ、水野晴朗さんも舞台から袖に去ったのでした。

 

2008年10月7日火曜日

緒方拳逝く




素敵な俳優がまたいなくなってしまいました。



太閤記、NHKの大河ですが、緒方拳が初主演して秀吉を熱演したことをよく覚えています。信長が高橋浩二(漢字がちがったかも)、おはなはんの旦那さんの陸軍大尉?役でした。



人の死ってほんとうにあっけないです。



まだ71歳とまだまだこれから円熟の境地に入るところだったのに。



寂しいです。




話変わって、ノーベル賞、3人も。すごい!


経歴を見ると、どこの大学出身とかいう時代じゃなくなってきました。大学の垣根はもう過去のものとなりました。というか、優秀な人はどんどん移動してます。引っ張られる、ということもあるでしょうね。


昔だったら号外が出るところでしょうが、今じゃ珍しくなくなったのでしょうか。




今日は初めての授業が二つ。


刑訴と民事弁護論。


刑訴はケースブック刑訴という判例と設問だけの分厚くて高価な本がテキスト。今日午前、仲間と予習ゼミを組みました。みんなよく予習してきていました。わたしは、超素晴らしい本のおかげで、自信が付きました。判例の考え方、体系がやっと分かったのです。


今までは学者の本ばかりだったので、判例批判が多く、判例法を理解することが難しかったのです。


講義では結構突っ込まれました。やっぱり出席簿順で当たり、必然的にわたしまで回ってきました。


試しに授業を録音しておいたので、あとで自分の回答を聞いてみたところ、恥ずかしい答え方をしてました。なさけねー。


先生は、インパルスの板倉が坊主頭にしたみたいな感じで、まだ若い先生でした。やんわりと話すのに、結構つっこみがきついです。


学生たちの返事が抽象的なことに怒っていました。




もう一つの授業は、弁護士さんが先生の、民事弁護論、入学して以来、はじめて緊張しないで(半分くらい居眠りしてて)いられる授業でした。


今日はまだイントロだけだったのです。


来週からは、法律相談のビデオをみんなに見せて、どこがどう良くないか、議論させるのだそうです。予習が要らないのがうれしいです。













2008年10月6日月曜日

聖福寺











博多区御供所町(ごくしょまち)にある禅寺です。栄西禅師が日本で始めて開いた禅道場だそうです。栄西禅師が宋から持ち帰った日本初のお茶の木と言うのもありました。





友人から、聖福寺に悟りの絵があるらしく、明日まで一般公開してるので写真を撮ってきてくれ、と頼まれたのです。





初めて行きました。もの凄く立派なお寺でした。天竜寺と南禅寺を足したような感じで、その風格は京都の有名なお寺に負けていませんでした。





午後3時過ぎにその友人宅を出てお寺に向かったのですが、バイクを走らせているともう寒くて寒くて。










拝観料は700円。この1週間を3000円でやりくりしなければならない身にとってかなりの痛手です。





仕方なく払ってお寺の内部に上がると、ますます格調高くなりました。





目当ての絵というか、掛け軸は、ひっそりとちっちゃな小部屋の床の間に掛けられていました。





何度か見たことのある絵でした。子供の絵みたいでした。○△□が書かれているだけでした。





セザンヌが言ったことを思い出しました。自然はすべて○△□でできている、と。





同じ意味なのかなあ?





その絵を描いたのは仙涯和尚という、偉いお坊さんです。江戸末期ごろの方です。博多ではかなりの有名人です。










聖福寺で驚いたのは、大きな黄金に輝く仏様の像です。お寺全体がわびさびの世界を作造しているのに、その仏様だけが猛烈に輝いていて、不思議な感覚でした。










昨日書いた、刑訴の本、ますます気に入りました。わたしが知りたかったことが全部書いてあるのです。おかげで20年間抱き続けてきた疑問が解けました。

2008年10月5日日曜日

水素水










日曜のロー内には未修の学生が結構います。既修も。


外は秋雨がしとしと。


4月に県庁地下の本屋で買った刑訴の本を読んでいます。超がつくほど素晴らしい本です。著者は二人、いずれも現役検事で、かつ東京の有名大学院の教授も兼ねており、判例の分析と規範定立がわかりやすく骨太に書かれてます。一番良い点は、判例の立てた規範の意味、理由を懇切丁寧に説明してくれているところです。


平行して学者の本も見ていますが、比較になりません。


やはり実務家の書く文章は明快で曇りがありません。しかも条文解釈の努力が生半可でないので、頭の整理の点でも答案作成の点でもすごく役に立ちます。


香椎の奥に下原というちょっとした古い町があります。立花山の麓です。そこに水素水が湧き出てて、6リットル100円で買えるとネットに乗ってたので、女房と汲みに行きました。

わりと堅めの水です。水素水を飲んだら記憶力が向上する、とどっかの研究者が発表していたので、さっそく食い付いたと言う次第です。

はたして結果はいかに。


その下原(しもばる)というところには苦が~い思い出があるのです。高校3年の春、学年全員で宮地岳神社にお参りに行く行事があったのです。そこで、集合場所が貝塚駅になりました。西鉄電車宮地岳線の始発駅です。わたしの高校は西新という西の端、貝塚は東の端で、よく知らない土地でした。その当時、地下鉄がなかったのでバスで貝塚まで行かねばなりませんでした。ちんちん電車は走っていましたが、遠回りで時間が掛かったのです。
で、西新から貝塚行きのバスに乗ったところ、臆病な性格上早めに出立したため、知り合いは全く誰も乗っていませんでした。それで貝塚までおよそ1時間弱ぽつーんと一人、バスに乗って行きました。ところがいつまで経っても貝塚に着かないのです。知らないうちに乗り過ごしてしまっていたのでした。
 もの凄く心配になって内心おろおろしてたのですが、臆病だけでなく恥ずかしがり屋でもあったので知らない人に話しかけることができなかったため、バスの運転手さんに尋ねることすらできませんでした。
 それで、とうとうそのバスの終点である下原まで凍り付いたまま乗っていました。
もう、恐怖でお腹がグリグリ鳴って、穴が開くほど腕時計を見つめ、集合時間に間に合わなかったらどうしょう、どうしよう、そればかりでした。
 しかも、しかもしかも、その下原という終点のバス停がもう、ものすごーいド田舎で、山奥の誰もいないような場所だったのです。そうそう、田舎に1軒だけある万屋みたいな店がぽつんと建ってました。
 ところが結局、わたしのあまりの小心さ、用心深さが逆に幸いして、早く出立し過ぎたおかげで、その下原からの折り返しのバスに乗って無事集合時間ぎりぎりに貝塚に戻れたのです。
 おかしかったのは、貝塚から下原まではバスで約10分くらいしか離れていなかったのでした。なのに、下原付近から町並みが途絶え、急に田舎っぽくなってしまうため、もの凄く遠い、地の果てまで行ってしまった気分にさせられてしまったのです。
 そんな思い出の地、下原にその水素水を汲むところがあったのです。その思い出のバス停を見つけたときははっとなって胸苦しくなりました。切ない気持ちにも。その下原のバス停は30年前と変わらない寂れた様子でぽっつーん、と佇んでいたからです。
 わたしは、30年前の高校生の自分が今でもそのバス停に恐怖で顔をゆがめながら立っているのを見たような気がしました。