2013年6月17日月曜日

James Bond Medley - BBC Proms 2011 Last Night Celebrations in Scotland - YouTube

短答式足きりをくぐり抜けて、やっと少し青空を余裕を持って観ることが出来ると心晴れになりかけた矢先、今度は兄の事務所の手伝いをさせられ、気が重くて仕方ありません。わたしが一番好きな季節は、どの季節も好きですけど、梅雨なんです。雨が好きなんです。雨の中を歩いたりドライブしたり喫茶店で薫り高くて熱いコーヒーを楽しみながらガラス窓から見える雨をしとどなく見るのが好きなんです。
原点は、京都の北白川にあります。むかしむかし、大学に入り立てのとき、3畳の狭い下宿に居るのがイヤで、近くにある白川疎水のほとりにある、ジョルジュサンクという名前の喫茶店に行ってコーヒーを味わうのが無上の贅沢でした。特に、白川疎水沿いに鮮やかに瑞々しく咲いていたツツジの花と霧雨のような雨とが絶妙にマッチしていたのです。当時はたばこを吸っていました。ジョルジュサンクの店内で煙をたゆたせながら物思いにふけりつつ雨に濡れたツツジの花と葉っぱを見つめていました。
そんな、贅沢でゆたかな時間が(最終結果までの間ですが)味わえる、自分にとって極上の楽しみにふけることができる、と思っていたのに~。

なんとかして兄から請け負った書類作りを終わらせようと思っていたのですが、今日事務所に行くと、がっくり。新たにまた二つ押しつけられてしまいました。
こんな状態がずっと続くのかと思うと、やりきれません。

で、夜、自宅に戻ると、ストレス解消にと飲んだくれています。ビールやウィスキーを呷りながらヘッドホンで大音量を出して聴いているのが下のユーチューブです。
ジョンバリーという、イギリスの映画音楽の大作曲家がいます。わたしの大好きな作曲家です。ヘンリーマンシーニもフランシスレイも好きですが、ジョンバリーが一番好きかも。理由は、ベースとドラムという、低音楽器を多用しているからです。イギリス人は低音が好きなんです。そしてわたしも。また、わたしが生まれて初めて、絢爛豪華、ゴージャス、というのはこういうものなのか、と震えた映画が、007のゴールドフィンガーという映画でした。小学校の5年生くらいのとき、小倉の映画館でこの映画を見たとき、自分の体の全細胞が興奮の極みに達したのを今でも覚えています。
その、ゴージャスな感動が蘇ってくる演奏会がこの、下のユーチューブにある動画なんです。みなさん、是非、ヘッドホンをして大音量でこのイギリスらしい、バスとホルンとドラムの重厚な低音と、これまたイギリスらしい、悲しい音色を出すトランペットの哀調を楽しんでください。





James Bond Medley - BBC Proms 2011 Last Night Celebrations in Scotland - YouTube

怖ろしい一日でした

土曜日、とうとう、短答式試験の点数通知ハガキが法務省から届くハズの日。
朝から恐怖と緊張で下痢気味。我が家には大体正午前後に郵便が配達されます。
ハガキが届くのが怖くて、女房一人で行くことになっていたお寺のお祭りにわたしも一緒に行くことにしました。郵便屋さんが来るのを待つなんて到底耐えられなかったので。
博多区の祇園というところに東長寺という由緒正しい真言宗のお寺があります。
空海さんが建てられたといわれています。
その東長寺で、弘法大師さんの生まれた日に、年に一度だけ、秘仏がご開帳されるのです。十一面千手観音像がおでます厨子が開かれるのです。
11時からそのお祭りがあり、行ってみると大勢の方々が見えてました。生まれて初めて真言宗のお経を聴きました。古い感じがしました。
護摩壇の向こうにその仏様がいらして、お経が終わるとみなさん、立ち上がってその行列を作ってその仏様のお姿を観させていただくのです。
高さ70センチほどの可愛らしい細身のお姿でした。
その行列で、お寄付をした人には弁当が配られ、その後、和尚さんのお説法が20分ほどあり、それが終わると、みんなが座って説法を聴いていた本堂にテーブルがいくつも置かれ、みなさんで先ほど配られた弁当をいただくのです。しかも、お茶だけでなく日本酒もありました。
なんか、和気藹々な雰囲気で、とっても和みました。まるで田舎の檀家の集まりみたいでした。当日来られた人はたぶん800人は下らない大人数でしたので、スゴク感心しました。
ですが、わたしの頭の中は短答通知ハガキのことで一杯一杯でした。ただ、仏様が金色の厨子の中で明るく輝いているお姿を拝見したとき、なんか瑞兆みたいなものを感じました。あくまでも妄想ですが。
で、女房とわたしの分の二つ、弁当をもらい、そのうち一つだけ、本堂でいただきましたが、当然わたしはお赤飯が喉を通らず、ほとんど一口しか食べられませんでした。後は全部女房がパクパク平らげました。

で、その後わたし一人で家にバイクで戻りました。郵便受けの中に通知ハガキが入っているのはほとんど確実。中にどんな数字が書かれているか、もしも足きりに遭ったら、わたしの弁護士への途はその時点で終了です。足きり点は220点だということは、すでに1週間前に法務省が発表していました。
自分の点数が220点よりも少ないのが見えてしまったらそのとき自分はどうなってしまうのだろう、自分はどうやって生きていけば良いのだろう、などと、いろんなものが押し寄せてきました。
案の定、郵便受けをちらっとみると、例の物が見えました。もう、仕方ない、開けるしかない、と、二枚重ねを貼り付けているタイプのハガキを取り出し、その場で、えいっ!とかけ声をあげて端っこからビビビッと剥がしました!
と!なにやら、自分の想像していない点数が見えるではありませんか!
え~っ?なに?この点数は?
みなさん、持って回った言い方ですみません。それほど、予想外の点数だったのです。
結論は?セーフ!!!でした。
しかも、予想外の高得点でした。長い受験生生活の中で一番嬉しかったです。
こんなに嬉しくて、ホッとしたことはありません。短答式試験を受け終わった後の手応えがもの凄くイヤな感じでしたので、ずっと最悪を覚悟していました。
その上、新司法試験では短答式試験の点数は論文式試験の点数と合体されるので、点数が高ければ高いほど合格可能性が増すのです。
わたしが取れた点数は、短答足きりセーフだった5200人の平均点よりも25点も良かったのです。つまり、短答式試験の点数が合格のためのアドバンテージになってくれた、という、有り難いオマケまでつけてくれたのです。
こういうことになれば良いんだけどな~、でも、そんなの夢のまた夢だもんな~、とずっとため息ばかりついていました。それが現実のものになるとは。

一息ついたあと、なんか、急におなかが空いてきました。それで、短答セーフの余韻を味わおうと、バイクに乗って糸島近くのうどん屋さんにドライブしよう、と出かけましたが、途中で疲れがドドッと出てしまい、近くのうどんやさんで食べました。温かいうどんがお腹に沁みました。やっぱり、博多の人間にとってのソウルフードは、うどん、です。決してラーメンではありません。これはほとんどすべての博多ん者の共通認識です。それも、腰の無い、やわ~いうどんです。お箸で麺を持ち上げると直ぐに切れてしまうような柔らかい麺がイインデス。

で、うどんで幸せをかみしめた後、自宅に戻って、本番の問題集を取り出し、怖ろしくて今日まで決してすることが出来なかった自己採点をしました。
すると、自分が何故イヤな感じを持ってたのかの理由が分かりました。
得点源であるはずの憲法と刑法がボロボロだったのです。単純知識問題をイヤになるほど落としていました。心の中の警報機がぴーぴー鳴っていたのはそのせいだったのです。
その反対に、本番中、絶望感に襲われ続けた行政法とか会社法とか刑訴が信じられないくらいに取れていたのです。これには嬉しいショックを受けました。自分がこんなに良い点数なんか取れるはずがない、と今でも思っています。
今思えば、本番直前の大事な時間を、これらの科目の短答過去問解きに当てたのが好結果の理由でしょうか。ですが、試験中は本当にお先真っ暗で、××××と、間違ってばかりだろう、とほとんど確信すら覚えていました。
イヤ、本当に助かりました。