2009年10月6日火曜日

繰り返し




いや~、遅まきながら、要件事実にかかっていたモヤがほぼ吹き払われました。



毎週水曜朝一にある民事裁判実務という、現役裁判官(ちょー優秀な方、優秀すぎて困るところ多し)が教官になっている授業があります。中身は半分が要件事実の話、もう半分は民事訴訟の実際の流れ、です。



で、いきなり要件事実の難しい課題を出して、その解説をし始めるのです。



要件事実とはなんぞや、とか、請求原因とは、抗弁とは、なーんて説明は、一切やりません。自分で本(問研とか類型とか呼ばれている本たち)を読んで答を書いて出せ、ですから。



去年はそれにやられてしまいました。さっぱり分かりませんでした。



ところがなんと、今年再度受講してるんですが(受講させられているというのが正しい表現)、課題の答えがすらすら(これは過剰表現)書けるんです。



 実は課題の中身がほとんど去年のと同じで、答えは手に入れているのです。ですから、それを見れば一丁終わり、です。ですけどそんなことをしてたらまた落とされます。



それで、自分の実力チェック用にまず自分で書いてみて、答合わせをしてみたんです。そしたら9割方合ってたんです。



やはり、今年の前期、中山先生の要件事実の授業を受けて良かったです。やっとコツを掴むことが出来ました。






☆と言うことは、倒産法と行政法もそうなってくれるためには、来年の本番までに一山二山こえないと。そう思うと、余りの時間不足に血が引いていきました。






☆今日夕方の授業は、精神医療と法という、初めての授業でした。川副先生という弁護士さん、日弁連の元副会長さんでした。



はじめに、先週やるはずだった授業が休講になったお詫びをされました。



教壇から学生に向かって深々と体を90度曲げてお辞儀をし、どうも申し訳ありませんでした、と謝罪されました。こっちがビックリ仰天あわてふためきました。



 およそ5センチほどの厚さのレジメ類をゴっソーっと渡されました。胸焼けしそうな厚みでした。



そんなに気合いを入れて欲しくないのにな~っと思いました。



 ローに1年半いて分かりました。実務家のほうが圧倒的に熱心です。というか、情熱的です。学者さんはまぁ、なんというか、相変わらず、みたいなところが多いです。



そうそう、レジメ準備と配布の有無と量だけ見ても圧倒的に実務家の勝ちです。しかも、実務家レジメは判例ベースですから分かりやすい、いえ、分かりやすくしてやろうとの意識が高いです。



それに対し、学者さんの中でまあまあ頑張ってくれているかなあ、といえそうなのは行政法の先生達くらいかなあ。



わたしが感じるのは、実務家教官達に共通するのは、わたしたちをなんとかして一人前の実務家にしてやりたい、という、自分たちの業界に善玉菌を増殖させたいとの願望があること、それと、自分たちがこれまで現実社会で経験してきたことを後輩達に伝えたい、という思いだと感じました。



とにかく実務家たちは気合いを入れてローに来ます。自分の仕事の片手間にちょろっとやって来て適当に授業をして、、、、なんて人は一人も居ません。これは断言できます。みなさん手弁当です。たぶんローに行くのが好きなんでしょう。わかるよーな気がします。



本当に立派なことだと思います。ただねえ、如何せん、そう言う実務家教官が教えるのは司法試験科目以外がほとんどなんです。そこが辛いんです。



 クラスの学生がよくわたしを冷やかします、あんみつさんは、司法試験科目でない科目に限って前の方に座るんですねえ、と。



 わたし個人の規範があるんです。それは、わざわざ遠くからいっぱい準備してローに来てくれたのに、学生が教室の後ろの方に固まっているなんて、先生に失礼ではないか、先生に敬意を表わすには一人でも前の方に座らないと、と思うんです。でもときどき、失敗したかな~、オレも後ろに座れば良かった、と後悔しますが。




 昨夜の気温は23度、窓を開けて寝るとまず間違いなく風邪を引くでしょう。


季節が完全に代わったんですねえ。秋の虫の音さえ聞かなくなってしまいました。