2008年5月27日火曜日

民法と刑訴

刑訴実務は今日から裁判官が。スゴイエリートです。裁判官になってからイギリス留学したそうです。勾留できるか否か、裁判官はどのような判断資料によって下しているのか、が分かりました。本当に様々な要素をいろんな角度から検討します。けれども、実務ではほとんど勾留請求は認められていますから緻密に考えてもどうだかな~、という感じはしました。
 ただ、授業準備は周到で、頭の良さが随所に現れていました。それと、威張ったところやひけらかしがありません。能ある鷹は爪を隠す。それと検察官とはまた雰囲気が違いました。慎重さの程度が違うかなあ。
 来週の予習は何をやればよいか、と学生が尋ねると、しなくて良い、と。それもまたある意味コワイです。
 その後民法の授業と小テスト。とうとう自発的に手を挙げて発表しちゃいました。小テスト直前の最後の課題で、誰も手を挙げないので、先生が可愛そうになってしまい(不遜にも)、全然予習してなかった問題だったのですが、瑕疵担保の典型事例だったので憶えてたことを吐き出せばなんとかなるかもと手を挙げてしまいました。
 その教室は各机にマイクがあって、それを握って答えるわけです。それで、先生が、『誰か発言者はいませんか、いませんか』と繰り返し言いながら教室中をぐるぐる見回す、という動作がちょっとの間続いたので、しょーがねー、突撃してみるか、ただし、余計なことは言わんぞ、答えだけしゃべっちゃる、という気持ちで手を挙げました。
 手を挙げるとき、スローモーション映画のような感覚でした。で、わたしが手を挙げると、先生はうれしそうな表情をしました(こっちの思いこみかも)。その先生とは入学式後の歓迎パーティーで良く話をし、ほぼ同時期に京都で学生生活を送ったことが判明したので、なんとなく近しさのようなものを持ったのでした(片面的かも)。
 民法の授業は、自発的な挙手を要求していて、手を挙げて発現すると平常点がもらえると言うことです。で、クラスは三つの派に分かれています。頻繁に手を挙げるグループ、全く手を挙げないグループ、一度だけ手を挙げるグループです。
 わたしは最後まで手を挙げないで行こうと思っていたのですが、小心者なので、一度だけグループ、に入っておかないとまずいかも、と思い、今日は小テストがあるからみんな予習する余裕が無かろう、だから今日手を挙げることにしよう、と思ってかなり予習したんです。ところがわたしが予習したところを他の学生が手を挙げて答えてしまったのです。
 このままだと鬱憤がたまってしまう、せっかく予習したのに、とむしゃむしゃしてたところ、最後の問題で誰も手を挙げない、教室の空気が重くなった瞬間ができたので、ほんと、全く予習してない問題なのに手をあげちゃったのでした。アホか、わしゃ~、と思いました。けど、もうどうにでもなれ、知らん、と捨て鉢的カミカゼ特攻トランス状態に陥ってしまってて、自分でもなんでやってない問題のときに手を挙げたのか訳が分かりません。
と言うわけで、マイクを持って答えようとした瞬間、後悔、という二文字が脳内で膨れあがってアタマが爆発しそうになってしまったのであります。なして予習ばっちり問題で発言せんで、予習ゼロのときになって答えようとしとるんじゃ、この信じられんほどのドアホがっ!と自分をののしりながら答え始めたのでした。もちろん、問題をろくろく読んでなかったので最後の方はよれよれでした。けど、おっさん戦法、つまり、決めつける発想をしないで、例の『場合による』作戦を取ったおかげで、なんとなく切り抜けることができました。やれやれ、っと。小テストが押していたので先生も早々に切り上げようとしてて、利害が一致したのもよかったです。
 しかし、良かったのはそこまで。思わぬ誤算が生じたのであります。意気地無し小心者のわたしが精一杯必死で手を挙げたらその後どうなるか、おわかりでしょう。小テストが始まっても緊張興奮アタマ充血状態が止まらなかったのでありました。そのせいで、テストの終わりごろ、大ミスを書いてしまいました。
ほんとにばーか、でした。

O君に質問

旧試験で頑張っているO君に民訴の問題を聞きました。さすがでした。
夜11時に電話で質問したのですが、今日初めて人と話したんだそうです。
 民訴の問題の予習をしてたのですが、さっき、明後日の問題と違うところをやってたのに気づいたのであせくりまくった次第です。
事例が複雑なのでうまくまとめられません。
授業後に、実際どうなったかをお伝えします。
ここのところ、段々と周囲の雰囲気がゆるんで来つつあります。良いことです。体が持ちませんから。
とはいえ、明日は民法の小テスト、刑訴実務は新しい先生、裁判官です。どんな授業をするのやら。
そして最大の試練は木曜の行政法の小テスト。ヤマを張りました。ここ2,3年の新試験の択一のようなニオイがします。それから、行政法は小田急線事業認可取り消し訴訟の膨大な判決文を読み込まねばならず、水曜日はほとんど徹夜になるでしょう。
 
そうそう、問題を出します。民法です。代理です。
本人A,代理人B、相手方C、がいて、代理人Bが本人の名前で(わたしがAです、と言って)Cと取引しました。
この取引は有効でしょうか。 理由は?