2012年7月9日月曜日

復活×3

長らくお休みして大変申し訳ありませんでした。
詳しいことは追々お話ししますが、タイトル通り、今年は3度絶望の淵に落ち、
這い上がってきました。
どれもシンドイ経験でした。
ですが、今現在、①わたしも、②女房も、ともに健康で、③来年最後の受験をめざしている、ということだけとりあえずお知らせします。
①②③すべて怖ろしい経験でした。

なぜブログを再開しようと思ったのか、その最大の要因は①です。
ですので今回は①についてお話しします。②③は追って、ということで。

6月初旬、人間ドックに行きました。毎年行ってます。バリウム検査の結果、レントゲン写真を見た医者はこう言いました。『Aさん、胃はとってもきれいですよ~。』と。
わたしは血糖値の方が心配でしたので、そちらの方ばかり気にしていました(予想通り高かったです)。
その2週間後、ドックから正式の結果報告が郵便で届きました。
開けてみたところ、驚愕の記載が。『上部消化器官隆起性病変 要精密検査』と。
A4版の封筒の中には診断結果通知書の他に『主治医様』宛ての小封筒が。
勝手に開けて中を見ました。すると、中に、『胃部検診結果記入表』というのが入っていて、その文中に直接所見欄が。判定C-3,噴門後壁に透亮像あり、と。
どういうことなのか、ネットで調べました。
すると、不吉な説明が出るわ出るわ。
胃の一番上、食道から胃に入るところが噴門、というところです。その一番上のところに隆起物がある、それはポリープであり、悪性のおそれが高い、つまり胃ガンの恐れが大、ということです。
ギョエ~ッ!となりました。しかも、胃ガンが胃の上部に出来ると、全摘しなければならない、とも。そしてまた、平均余命も書いてありました。
生まれて初めて、死というものを身近に感じました。でもまさか自分が・・・・。
それこそ、いろいろいろいろ、本当にいろいろ考えました。というか、頭に去来しました。自分の人生、これで終わりか、と思うと、情けない気持ちと、あっけない気持ちの両方におそわれました。
しかしまた、手術をしたらどれくらい費用がかかるのだろう、とか、王監督だって胃を全部摘出しても生きてるじゃないか、とか。
真実の瞬間に立ち会うために、最高に精度の高い胃カメラ検査ができる病院をネットで探しました。
オリンパスの最新鋭のカメラを置いているクリニックのHPを見つけ、そこに付随していたメールに書き込みをして予約しました。
で、7月5日木曜日朝8時半、そのクリニックに行き、胃カメラを飲みました。
奥の診療室で3種類の麻酔を受けました。飲み薬、喉スプレー、そして点滴、です。点滴の中に睡眠剤が入っているということでした。
喉の麻酔のため多少窒息しそうな気になり、また、咳も止まりませんでした。
ですが、ある瞬間、全く意識がなくなりました。実は生まれて初めて睡眠剤を体験したのです。
意識が戻ったとき、わたしの体は横向きにさせられていました。目の前にはモニターが。おそらく胃の中だろうとおぼしき映像が映し出されていました。
なぜ意識が戻ったのか、分かりました。医者がなにか話していたのです。耳を澄ませて聞くと、『無いなあ、無いねえ』らしきセリフでした。
そうかあ、無いのか、それってイイコトじゃないか~、なんて思っていたら、また急に意識が途切れました。
気がつくと、麻酔前の状態で寝ていました。口には何も入っていません。周囲には誰もいません。あれ?終わったのかなあ?なんて思っていたら、看護婦さんがやってきて、『終わりましたから別の部屋まで歩けますか?そこのベッドで麻酔が消えるまであと2時間ほど休んでいてください』と。
吐き気も不快感も全くないまま、タオルケットをかぶせられて、また寝入ってしまいました。次に気がついたとき、1時間ほど寝ていたようでした。でもそれからは目が覚めてしまい、あと数10分後に言い渡される検査結果のことを想像して過ごしました。
人間ドックでの医者の言い方からすると、もしも胃ガンだったとしても早期だろう、また、今日の医者も『無いなあ』って言ってた(と思う)から、最悪胃の摘出だけで、転移はしてないだろう。これからは胃のない生活かあ。きっと痩せるだろうなあ、など、悪い方ばかり考えていました。
この1週間、恐怖におびえ、ついにmoment of truthの時がやってくるのか。
一旦待合室に戻り、診察室から看護婦がわたしの名前を呼ぶのをジッと耐えて待ってました。
ようやくわたしの名前が呼ばれ、診察室に入っていきました。
『あんみつさん、どうぞお掛けください。これが胃の中の様子です。』と、先ほど胃カメラで撮影した画像をわたしに見せながら、説明は続きました。
『実は、人間ドックからの報告にあった、噴門部後壁のあたりをいくら探してもポリープが見つからなかったんですよ。何度も何度もカメラを往復させて調べました。報告のC-3というのは、胃の中を開けてみないと胃ガンがあるか無いか分からない、という意味ですが、噴門部にある、ということでしたので、胃ガンがしっかり出来ているだろう、と思ったのですが(!!!エ~~ッ!マジで~っ?)、ようやく小さな隆起物を見つけましたよ。これです。』と画像を数枚見せてくれました。
『これは3ミリから5ミリくらいの小さなポリープです。組織検査のため少し採取しましたが、出血はしていません。この血管が網目状になっているのが見えますよね。この模様はガン特有の模様ではありません。良性のポリープの模様です。組織検査の結果待ちですが、まず間違いありません。』
風船の空気が抜けるように、体がふにゃ~っとなってしまいました。
それでも、まだ信じられずに確認のため、『本当に本当に良性なんですね?』と。
すると医者は『わたしのこれまでの経験ではまず間違いありません。』と。

生き返った~っ、って感じました。
もう、すべてのことに感謝感謝です。生きる、って素晴らしい、と実感しました。
病院から出て真っ先に感じたのは、空気がウマイ!ということでした。
それから、目に映るものがすべて鮮やかに見える、ということでした。

あれから3日後、今日は日曜。赤坂で女房が何かのセミナーを受けるというのでクルマで送った後、クルマをその会場の駐車場に置いて、わたしは赤坂から鳥飼まで、福岡城跡、大濠公園を通って歩いて帰りました。
昨日から福岡は涼しくて、少し肌寒いくらいでした。日中も24,5度しかなく、強い日差しと絶妙なバランスでした。
日差しはギラギラとまるで真夏のようなのに、風は9月末の秋風のようで、素晴らしい散歩日和でした。
歩きながら思いました。『生きてて良かったー、ほんとに。』

続きは近日中に。では皆さん、とくに芙蓉さんにはご返事すら差し上げないままで、誠に申し訳なく思っております。
試験に関しては後日、ということで。