2009年9月23日水曜日

ツルツル頭







本物を生で見てきましたよ。今日午後1時半から約2時間、菊地弁護士の講演が辰巳でありました。





わたしも気合いを入れて前から2列目に座りました。2メートルの距離からじっくり2時間見てきました。





出席者は40人ほど、教室は満杯になりました。





話し方も表情も行列のまんま、でした。ただ、中身はどっかで聴いたことのあるものでした。数年前に3万円くらい出して購入した講義テープとほぼ同じ。





しかも、準備不足というか、ちゃんと答案検討をしていないのが見えてしまい、若干興ざめでした。





ただ、有益情報も少しは手に入りました。










菊地弁護士は思ったほど背が高くなく、その代わり、肉体は鍛えているのがよく分かりました。肩幅と胸板が頑丈な感じでした。顔は真っ黒に日焼けしておりました。少し疲れているのか、顔の艶が余りありませんでした。





教室で今年のうちのローの卒業生がちらほらみかけました。今年の試験で受からなかった人たち、もしくは受け控えをした人たちです。





もう一人別の講師が、この教室で在校生はいるか、とか、既修者か未習者か、とか手を上げさせましたが、ほとんどが卒業生でした。





やはり新司法試験も厳しくなってきました。





※そう言えば、一昨日の辰巳で所長の後藤さんが面白いことを言ってました。





法務省が法曹人口を増やす、と5年前に言ったとき、町医者と同じような感覚で弁護士を増やす、と言ったのです。





で、所長が言うには、それだったら医師国家試験と同じ環境にすべきだ、というのです。





つまり、医師国家試験の合格率は90パーセント、しかも受験回数の制限は一切無し。ところが司法試験は合格率30パーセント、ロー卒業後5年以内に3回までしか受験できない、これはあまりにも不当である、ということです。





まことに仰るとおりです。





医者の試験となんでこんなに違うのでしょうか。納得いく説明をしてもらいたいです。新法務大臣の千葉さん(弁護士出身)には頑張って合格者増員を願います。





ところが今日、菊地弁護士は、法務省関係者から聞いたところ、受験生のレベルが低すぎるのでとても増員出来ないんだと。





アタマにきました。まことしやかなことをよくもいけしゃーしゃーと言うモンだ、と感心します。




法務省はかつて、旧試験時代、合格者数を500人から1500人に増員しました。法務省の言い分だと合格者が三倍に増えたのは受験生のレベルが一気に上がったからだ、ということになりますが、そんなバカなことがありますか。




毎年、受験生の質はそうそう変わりませんよ。




法務省の言い分が正しい可能性があるとすれば、それは二つの場合しかありません。




①その一つめは、法科大学院教育の質が悪くてロー出身者の実力が本当に低い場合です。ですが、それって本当に本当なんでしょうか。旧試験時代の受験生よりも極端に質が悪くなったということはなんら実証されているとはいえません。法務省が勝手にそう言っているだけです。




 わたしの意見は、間違いなくローの卒業生の方が旧試験の受験生よりも専門知識を豊富に持っています。旧試験の受験生は予備校の論証ブロックを覚えることに労力の大半を費やしていました。そのため、法律の条文はほんの一部しか知りませんでした。判例も最高裁判例しか勉強しませんでした。第一審から事実を丹念に拾っていく地道な判例研究なんかほとんどやりません。




だもので、旧試験合格者は実務的なことを全然知りません。




ですから、ローの学生の方が実力が低いというのは真っ赤なウソだと思います。




②二つめは、そもそも我が国では法曹にふさわしい人材は年に2000人しか輩出しない、という民族的限界がある、ということです。




 ですが、これもまたなんら実証されていません。




 大体、法律家になる素質が医者になる素質よりも高級だなンてことがありうるでしょうか。




医学部は、大体1つの県に1校あります。その上私立の医学部もあります。




毎年医師国家試験に合格する人数は7600人くらいです。



それに比べると司法試験合格に値する素養のある人間が我が国には2000人しかいない、と言えますか?






要するに法務省が人為的に操作しているのです。それだけの話です。



ですから、とっとと3000人に増やせ、と言いたいです。



※補強材料として、今日、佐賀の若手弁護士も講演に来て言いました。彼が言うには、今日本には弁護士が2万4千人いる。そのうち半分は東京にいる。残りの1万2千人がそれ以外の地域に。そして佐賀県全体では69人しかいない。



自分は武雄で弁護士を開業した(出身は関東なのだが修習地が佐賀に飛ばされた)。けど、田舎にはまだまだ仕事がたくさんある、と。



そうなんです。弁護士過剰なんてことは一部の大都会だけの現象にすぎません。



やはり合格者を当初の予定通り3000人に増やすべきです。














2009年9月21日月曜日

辰巳




今年の本試験の分析会という催しがあったので、聞きに行きました。




辰巳法律研究所の後藤所長が直々に話をしに東京から来てました。




もう一人の講師の話もあり、合計4時間もの長丁場でした。




でも行って良かったです。個人的には凄く役に立ちました。




驚いたのはうちのローからの出席者が極めて少なかったことです。




参加者は全部で20人くらいでしたがわたしが顔を知ったのは2人だけでした。




自分のことは棚に上げて言うと、若者が少なかったです。なんか旧司法試験の会場みたいな雰囲気でした。




物凄い推測ですが、福大西南ローの卒業生なのかなあ、と思いました。




こういう催しに参加するかしないかは個人の自由ですが、それにしてもわたしの居るローからの参加者があまりに少なすぎるのには危惧感を覚えます。




今年の我が校の成績がふるわなかった理由の一端が見えた気がしました。




 今日は朝からどんよりとして、天神の辰巳にバイクで行くのが怖かったです。案の定、5時に外に出ると雨が降った形跡が。運良くローに帰るときは止んでくれました。




明日から雨続きだそうです。女房が実家にお袋さんと帰るのでクルマが無く、久しぶりに地下鉄でローに行くつもりです。




 今日の辰巳は確かに役に立つ情報が多かったですが、その分倒産法の勉強が出来ず、いささか焦っております。






 天神は若者が溢れています。一蘭という風変わりなラーメン屋に10メートルもの行列が出来ていました。



それこそ、ほっとけ、と言われてしまいますが、果たして行列ができるほどのラーメンかなあ、と言う気はします。



遠方から博多のラーメンを食べに来てくれる人のことを思うと胸が痛みます。



もっとおいしいラーメンがあるのになあ、また、こんなのが博多ラーメンだと思われるのは心外ですし、なにより申し訳ない気持ちになってしまいます。



 わたしは中三になるまで小倉に住んでいたんですが、食べ物はまず間違いなく北九州の方がおいしいです。



 ただ、如何せん、見た目はぱっとしないんです。ファッションセンスでは博多に負けます。ですが味自体は北九州に勝る物はありません。



 ここでプチ蘊蓄を一つ。



福岡県は3種類の海に面しているとても珍しい県なんです。玄界灘と有明海と周防灘つまり瀬戸内海、の三つです。



 それぞれ獲れる魚の種類が全く違います。海の性質が異なるからです。



ですから福岡県民はとてもバリュエーションの多い魚を食べています。また、貝やカニも種類が違います。



 このうち、有明海は数万年前、日本列島が大陸と陸続きだったとき、ちょうど揚子江の河口に当たりました。



 ですから、今でも有明海で獲れる魚は揚子江で捕れる魚と同じ物で、日本ではここでしか獲れません。



 地元自慢になってしまいました。でも東北に旅行したとき、改めて九州の食べ物は本当に美味しいんだなあ、われわれはぜいたくなんだなあ、と分かりました。




ちなみに、さっきのラーメン屋、一蘭ですが、むかしむかし、高校生のとき、休み時間に学校を抜け出して走って食べに行ってたラーメン屋が大きくなったものです。あのとき食べたラーメンはほんとうに美味しかったですよー。極細麺で若干酸味のある豚骨醤油系で醤油の方が勝っている感じでした。おかしな事に、替え玉をしたときの2杯めの方がおいしかったんです。その訳は、替え玉のとき、テーブル上に替え玉用の濃いダシが置いてあってそれがちょっと酸っぱいんです。その酸っぱさがどえらく旨さを引き立たせるのです。



嗚呼、あのときの本物のラーメンを食べたいなあ、今の一蘭はひどすぎます。



 



最近のそら耳



①ビジュアル系をイジワル系と聞き間違えました。



②阿修羅展を並んで見た、を、奈良にいって見た。(相当苦しい)



③,,,,すんません、わすれてしまいました。






追;行列で思い出しました。明後日も辰巳に行く予定なのですが、そこにあの行列のできる法律相談所で有名になったつるっぱげの菊地弁護士が来ます。


菊地さんは司法研修所で教官をしてらした実力者なんです。本村弁護士や住田さんや、、、名前を忘れましたが笑わない弁護士なんかとはジツリキが違う、いわゆる本物です。
☆写真は一蘭の行列、ヤマハ楽器でのミニシャンソンコンサート練習風景







2009年9月20日日曜日

問題間違い




日曜夕方までに提出するはずだった会社法ゼミの問題を取り違えているのを、締め切り3時間前に気づきました。ほとんど答案書きが終えた後だったので、ちょっとヘタッてしまいました。一応本当の問題文も読むことは読んだんですが、もういいや、と、答案を書くのをあきらめました。




この前の民事裁判実務の時と違い、答案提出は任意なんです。








昨夜はまたしても恐ろしい夢をみました。しかもリアルなんです。どういう夢かというと、旧試験受験生のときの暮らしを今もやっているという夢です。



勉強しなければ、と思いつつも勉強が手に付かないもどかしさと焦りにさいなまれてついフラフラとバイクで遠出してしまう、そんな日々をまたもやっているという夢です。




それから、京都で学生暮らしをしてたとき下宿の前にあった喫茶店も出てきました。その店の名物料理の特製オムライスが登場。



さらにまた、今裁判官をしている後輩が出てきました。




すごくうなされました。なんでだろう。







来週末、27日までやるべき事が目白押しで、急に大変なことになってきたんです。



その第一弾だったのが今日提出の会社法ゼミ答案でした。でもまあいいか、です。ゼミではやらない問題を自分で潰し、ゼミではまた新しい問題に挑戦すれば良いのだから、と自分を説得納得させ、次に控える難敵退治に取りかかりました。






 それは、倒産法のレポート課題提出の締め切り。今週金曜なんです。



タイトルがスゴイ!倒産法制の新たな課題、というものです。



それを字数制限無し、ただし400字詰め原稿用紙に手書きで書いて金曜に出せ、というのです。



 なにせあまりにも大まかなタイトルなのと、新破産法、新再生法の問題点を書けというので、先端的な問題についてはジュリストなんかにしか載っていないため、調べが大変なんです。



 その上、その前日の木曜にはその倒産法の遠隔授業第二弾があり、そのための予習もしなければなりません。



 そればかりか、来週日曜にある民事法総合という授業の課題、28日の家族法の予習、公法総合の予習、と、ギュウギュウ詰め状態に陥りました。



 そしてそして、連休ですよ、連休!家族サービスも!



もう、大変どころではなくなりました。




それで、ジュリスト増刊号、新破産法の基本構造と実務、4000円、570頁、を買ってきて読んどります。
で、今日はまだ一歩も外に出ておりません。窓を開けると冷たい風が入ってきて寒いくらいです。外は本当に素晴らしい天気だというのに、こちらは倒産法に取り憑かれています。

2009年9月18日金曜日

アルフィ









鳩山首相の愛犬です。以下朝日新聞の記事と写真を転載させていただきました。とっても素敵な写真です。うらやましいです。






『鳩山首相が東京都内の自宅で飼っていた愛犬のゴールデンレトリバー「アルフィー」が、首相就任直後の16日夕、死んでいたことがわかった。ここ数日、体調を崩していた愛犬は、飼い主の「晴れ姿」を見届けるように旅立った。
 関係者によると、アルフィーは、国会で首相指名を傍聴した幸(みゆき)夫人の帰宅直後の午後4時すぎ、死んだという。
 アルフィーは、首相が旧民主党を結党した96年に生まれ、その後の苦節をともにしたパートナー。首相は「いつもパワーをもらっている」と公邸に引っ越した後も「ファーストドッグ」として一緒に暮らす考えだった。 』




不覚にも涙がこぼれました。写真を見ただけで鳩山さんがいかにこの犬を愛していたかが分かります。アルフィがご主人を見つめる表情と鳩山さんが頭を撫でている手の力加減で分かります。異なる種族なのになんで分かり合えるんでしょうかねえ。かけがえのない家族だったに違いありません。


忠犬ハチ公、リチャードギアのhachi、以外にもグッと来る話があります。赤毛のアンの長男が第一次世界大戦に出征して行方不明に。家族の愛犬ドッグマンデーは長男が出征していった駅舎に毎日通い、ホームで長男を待ち続ける、それが4年間も。そしてマンデーは老犬となり足がよろよろするようになってもなお駅で待ち続けました。そしてとうとうある日長男が帰ってきたのです。マンデーは声も出ずに長男の体に飛びついてしがみつくばかり。長男はマンデーの体を抱き上げ優しく撫でてやり声をかける、マンデー、帰ったよ、と。マンデーは声にならない声で嗚咽のような鳴き声を出してもう二度と離さない、と言いたげにしっかりと長男の首に自分の前足を抱きしめていた、と言う話です。


犬好きなもので取り乱してしまいました。




☆この前、ふと頭の中に、2,4,6という数字が浮かんだんです。これはひょっとして、とその日にチャンスセンターに行きました。ナンバーズ3で2,4,6、ナンバーズ4で2,2,4,6と書き込んで、さらに、ロト6も2,4,6、と付けて痕の3つは適当に付け、600円払って券を買いました。


 結果、ロト6で、当たりの数字のはじめが2,4,6、だったんです。後の数字はハズレでした。


結局、数字が3個当たったので1000円のゲット。


困るんですよねえ、中途半端な予知能力って。
今週は他にもあったんです、じつは。というのは、朝、テレビの宣伝で、エコナあぶらの宣伝をやってました。そのときも、ふと、胸騒ぎを憶えたんです。




☆今日の遠隔授業は想像以上にリアルでした。機材の性能が良いせいか、熊本にいる先生の発問、それに対して福岡にいる学生の応答、が本当に同じ教室内にいるのと変わりなく、いやそれ以上にスムーズに行われました。


先生の姿も大スクリーンでよく見えますし、音質も優れていてクリアに聞こえました。これならわざわざ福岡にまで出てくる必要はないなあ、と感心しました。


 感心したのは良いんですが、またしても2度当たりました。もうちょっとで3回目も当たりそうでした。それも、テキスト順に進まなかったのです。わたしの番で先生が突然大問をまるまる一つ飛ばして次の大問に移ってしまい、あわてふためいてしまったり、と、相当きつかったです。でも、絶対にギブアップはしないぞ、と決めてました。


 今週頭の倒産法の講義が延期になったお陰で教科書を読む時間ができ、自分の頭で答を考えるという作業が段々出来るようになって来ました。でもまだまだです。ついでながら、倒産法の授業が延期になったのは、先生のご家族がインフルエンザに罹ってしまったため他の人に移さないように自宅に籠もっていたからだそうです。


☆それから、超ビッグニューズです。日本の宇宙ロケット技術が世界3位に躍進しました。国際宇宙センターに物資を送る無人宇宙船が一発でドンぴしゃドッキングに成功しました。これはもう、信じられないくらいのウルトラ神業なんですよ。NASAの職員も唖然呆然としてました。だって秒速8キロ!のスピードで飛んでいる宇宙センターの接合部にピッタリくっつくように打ち上げることに成功したんです、一度も打ち上げ延期なんかしないで。
秒速8キロ、ってイメージできますか?わたしもピント来ませんでした。それでこう考えました。秒速8キロということは、10秒で80キロ進む、と言うことです。100秒で800キロ、福岡東京間が890キロですから、約2分で東京から福岡まで移動するということです。その高速移動物体に10センチ以下の狂いしかなくドッキングするという技なんです。本当にスゴイ、です。


いかに日本のロケット技術がスゴイか、です。
☆盲目のピアニスト、辻井伸行君のCDを聴きました。あまりにピュアな音にわたしの体の全体が清められた気がしました。
濁りがありません。それでいて貧弱なんではなく、豊かな音なんです。また、音が広がっていきます。
感動、と言う言葉が素直に出てくる音でした。




2009年9月17日木曜日

遠隔講義

明日の倒産法、熊本大学ローにいる水元先生が現地熊本からテレビ授業?ネット授業?をするそうです。

我々はスクリーンをみながら授業を受けます。

で、先生からの質問は?と上級生の女性に尋ねたところ、必ずマイクのある机に座ること、と言われました。演習室という教室には各机にマイクが1本備え付けられています。ただ、故障したりしてマイクがない机もあるんです。

 それはともかく、熊本から福岡に生講義をするというのも、ハイテクだなあ、と感心。
 この前受けたバーチャル試験、そのうちの択一試験結果をもらいました。
行政法がヒドかったです。
 考えてみると来年の本番まであと1科目につき1ヶ月しかありません。集中と反復継続、計画と実行、情報の集約、の毎日を送らねば。
むかし教えていた塾では受験生五訓という心構えを、中学三年生に言わせていました。そのなかに、『受験生は常に明日を入試と思え』というのがありました。生徒に言わせながら、ほんとにそうだよな~、グサグサっと自分の胸に刺さっていました。いまだに変わってません。
 やる気は満々なんですが、いかんせん、自習室が暑くて暑くて!

☆民主党政権、やりますな~。やっぱ、政権交代は必要です。
☆イチローも見事。また、イチローを賞賛した同僚のケングリフィージュニアもカッコイイ。他人の偉業を素直に賞賛することってなかなか出来がたいものです。
☆一昨日の夜、寝酒にカロリーオフの発泡酒を飲みながら明治十勝チーズを囓りました。すると、口の中の発泡酒から急にシャンパンのような芳醇な香りが現れたのです。もうびっくりしました。発泡酒が高級酒に変身したんですから。

2009年9月16日水曜日

間一髪

今日午後2時25分、愛妻弁当を理農食堂で食べてローに戻り、事務室で公法訴訟実務の課題(イヤな単語です)プリントを貰っていこう、と寄ったところ、事務室のYさんから『あんみつさん、民事裁判実務の課題、未だ出していませんね』と。


えっ?それなんのことですか?と聞き直すと、伊藤先生が夏休み中に出した課題提出の締め切り日がなんと今日の正午だったのです(だそうです)。


全く知りませんでした。唖然として、『で、伊藤先生はもう持って帰られたんですか?』と聞くと、今会議の真っ最中ですとのこと。


『会議はいつ終わるのですか?』と尋ねると『大体2時半から3時の間です』


と!


そんで、今この瞬間は、と時計を見ると午後2時30分!


突然降りかかった超緊急事態、あと何分残っているのか分かりませんが、とにかく書きます、と、Yさんが打ち出してくれた課題プリントを手に、狂ったように自分の机まで走りました。


机に着いて問題文をざ~っと走り読み。パソコンを開けてワープロを出して、斜め読みしつつ、請求の趣旨とか請求原因とか認否とか、問題文を読むというより見る、と言う感覚でバッキンバッキン超短文の答えを打ち込みました。手が震えていました。


 そして何とか課題回答らしきモノを作ってプリントアウトし、これまた猛突進して事務室へ。


 伊藤先生が提出課題の入った封筒を取りに事務室に来られたのはその2分後、でした。2時45分のことでした。


 Yさんは、目を丸くして、もう出来たの?と。伊藤先生は意地悪く『たしか締め切りって今日の正午じゃなかったっけ?』なんて恐ろしいことをのたまわりました。でもニヤニヤしながら受け取って帰って行かれました。


 もう、事務室のYさんに感謝感謝です。九死に一生を得ました。


ただ、Yさんも、今回まだ課題を提出していない人が他に何人もいますよ~、と言ってました。知らなかったのはわたしだけじゃなかったんです。

 よくよく考えたら、後期の授業は今月28日からです。なのになんで今日が締め切りなの?気づかない方が当たり前じゃないかな、でも、もし今日の締め切りを知らずにいたら初っぱなから物凄いハンディを背負わなければならなかったことを思うと、ほんとうに運が良かった。Yさん、ありがとう。

 

 倒産法概説という本は、なかなかの本です。理論的説明がきっちりされています。ただ肝心の重要な単語の意味について説明が省かれているので不親切なところもあります。

 その点、伊藤眞大先生の分厚い本は漏れがありません。

 こうやって分からないところを少しずつ理解しながら本を読めるなんて幸せなことだし、幸せな時間だなあ、と実感します。こういうことももうすぐ出来なくなります。受験が迫ってくるからです。

 行政法もじっくりやらないと、と思っていますが、自由時間が無くなりつつあります。

 外は空気澄み切り風ヒンヤリ、ために日差し強いも良い気持ち、と素晴らしい気候。なのに、わたしの席は室温29度です。ちょっとひどいです。

 

今日は民主党内閣が組閣されました。ミスター年金の長妻議員が厚生労働大臣になったのは痛快でした。

改めて、政権交代って風通しが良いなあ、官僚と自民党議員の癒着の負の歴史を実感しました。国民もこの癒着を良しとしてきたのです。

やはり何年もかけて政官癒着、官僚天下りを訴え続けてきたことで世論も変わってきたんですね、そして決定打が年金問題です。政権交代が日常化していたらあり得なかった事です。

 でも不思議な感覚を憶えます。鳩山首相、と聞いて真っ先に思い出すのは戦後の鳩山一郎のことなんですから。そしてわたしはこっちのハトさんには良い印象がありません。本当は緒方竹虎が初代自由民主党総裁になって総理大臣になっていたのに、緒方さんはインフルエンザで急死してしまったため、鳩山一郎が総理になったんです。
緒方竹虎はわたしの高校の大先輩で高校剣道部の大大大先輩です。
この人の息子さんの奥さんが、あの国連難民高等弁務官だった緒方貞子さんですよ。いや大した家系です。
 
☆さっき女房から電話があり、明日は車検の日でしょ、と。すっかり忘れてました。明日は早朝ダッシュでローに行き倒産法をたっぷりやろうと思っていたのに。ま、仕方ないです。



 

2009年9月15日火曜日

福岡刑務所




行ってきました。じっくり見てきました。
先生を先導にクルマ3台、計14人で。
うち、女性が4人。
①クルマ入構時のチェック
②細い道をくねくねと庁舎裏へ
③事務室のある庁舎玄関に制服を着た職員の方が2名、出迎え、というか、チェックというか、案内に出てきていました。
私たちを連れて行ってくださった先生は土井先生と言い、刑務官達は親しげに、しかし尊敬を込めて挨拶していました。
④庁舎2階の会議室みたいな部屋に通され、15分間の案内ビデオ、同じく15分間の、刑務官がどれだけ頑張っているかのビデオを見ました。
⑤そしていよいよ鉄格子を3回くぐり抜けて、刑務所の現場に。
⑥案内をしてくれた刑務官はイイ感じの若者、30代前半くらいでした。土井先生とは旧知の仲のようでした。言い忘れましたが土井先生は50代後半くらい、穏やかな学者、という感じです。
⑦中は広々と作られていました。廊下も建物間の幅も。
⑧数年前に監獄法が全面改正されて、名称も刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律、という長ったらしい名前に。
そのせいか、意外な感じでした。
⑨まず、施設内はどこでも一切イヤな匂いがしませんでした。汗臭さとかトイレの悪臭とか、娑婆よりもよっぽど清潔でした。消臭剤の芳香が漂っていました。 また、1800人以上もが収容されているのに、なんか静かなんです。
⑩房は一人用、4人用、6人部屋、がありました。どの部屋にも洗面台と洋式トイレがあり、一人部屋以外は磨りガラスっぽい仕切りが立てられていました。
トイレの最中は他人から見えないようにされてはいます、けど、ニオイは確実に部屋中に漏れると思います。
薄い敷き布団とシーツで包んだ毛布のようなものが畳んでありました。被収容者たちの所持品は新法で相当自由化されたそうです。一人に1個ずつ、旅行用のボストンバッグが支給され、その中に個人の持ち物を保管することができるようになっていました。また、本は自分専用の本棚に置ける限り、持ち込んで良い、ということになっています。
刑務官と先生の会話から聞こえてきたのは、広辞苑を持っている受刑者が結構いるそうです。
 大部屋には扇風機が設置されていました。ただ、一人部屋にはありません。
特筆すべきは、どの部屋にも14インチのテレビがあったことです。これにはびっくりしました。わたしのイメージは、広い集会所みたいなところで100人くらいがテレビを食い入るようにみている、そんなシーンだったからです。
 ただ、刑務官の口ぶりからして、大部屋の中のリーダー格の人物がテレビチャンネルの決定権を握っているような感じです。
 テレビは7時から9時までどのチャンネルでも自由に見ることが出来るそうです。
 就寝時間は、もらったパンフレットでは夜9時になっていましたが、実際は10時なんだそうです。
 規則では夜9時就寝、朝6時40分起床、となっていて、計算すると9時間40分も横になっていなければなりません。これの方が辛いんじゃないかなあ。
もしもわたしが、お前は毎晩9時間半寝ろ、と言われたら拷問に思うでしょう。
6時間で十分です。 もっとも、暴れないように食事のカロリーは最低に抑えているので横になった方が楽なのかも。
⑪受刑者さんたちも見ました。刑務作業中の作業所を見学したときです。靴とか金属加工とか溶接、電機部品の分解、洋裁、などなど、工場内を見学していたとき、大勢の外国人受刑者を見ました。
 そうそう!忘れてました。見学は横2列になり、前方と後方は男性が、その間に女性が固まるように、と言われました。多分女性を守るためでしょう、何から?それは受刑者の視線からではないでしょうか。
⑫視線で忘れられないことは、見学も終わりかけ、中庭の階段を上っていたときでした。ヘルメットを被って電気工事か塀の修理をしていた4人くらいの集団がいました。わたしはその外見から、外部の建設業者が作業をしているのだろうと思っていました。
 すると、私たちが階段を上ってそこに近づいたとき、そこに二人いた刑務官が何か大声で叫んだんです。すると作業していた4人は突然直立不動になり、しかも私たちに背を向けたんです。まるで何かに向かって黙祷を捧げるような姿勢でした。目をつぶっていました。
 通り過ぎた後で、あっ、と分かりました。受刑者は決して見学者を見てはいけないんだと思いました。
⑬見学が終わると、元の会議室にて偉い人が30分以上説明をしてくれました。刑事政策白書をダイジェストでレクチャーした、という感じでした。
⑭まとめ
 実際にこの目で刑務所を見ることができて大変良い経験でした。
 自由を奪われると気が狂いそうになるんじゃないか、という気がしていましたが、意外に人間関係が構築されているみたいで、受刑者たちは穏やかな収容生活を送っているのではないか、と感じました。
 刑務所太郎といって、刑務所の方が娑婆より居心地が良いので何度も何度も戻って来たがる困った人たちがいますが、わかるよーな気がしました。
刑務官達に言われたとおりにやっていれば一日3食、食いっぱぐれはないですし、卓球とか囲碁将棋とかレクリエーションも毎日でき、お風呂も週3日入れるし、土日は刑務作業もないし、と、想像以上に楽ちんな感じがしました。
 正直、もっと惨めで陰惨で絶望感に覆われたこの世の果て、みたいに思っていたのに、敢えて言えば医療施設のような雰囲気すら感じました。
 唯一、刑務所らしいなあ、と感じたのは刑務官の醸し出す権威とキツイ目線でした。




追;今夜帰り道で交通事故に遭遇。六本松で大衝突。一台はひっくり返ってました。中を覗くと人はいません。血の痕もなし。現場から10メートル先に交番が。そこも覗いてみましたが、もぬけの殻。どーなってんの?