2008年1月28日月曜日

歌川広重


今日テレビで、広重の東海道五十三次の版画の再現成功と、浮世絵がフランス印象派にどんだけすごい影響を与えたかを探る特集がありました。

たしか2年前、福岡に浮世絵展が来て百道の美術館に見に行ったことを思い出しました。

北斎は天才、広重は秀才、というのが見たときの感想でした。でもわたし自身は広重の東海道ものが好きです。みんなが取り上げる構図のすごさよりも、色の素晴らしさ、特に青のバリュエーションに引き込まれました。夕暮れの青の澄んでいてなつかしげでさびしげな色合いがとりわけ気に入りました。それと、雨の激しさ。雨好きなもので。

で、フランスの印象派の画家たちは浮世絵に熱狂したそうです。その代表格が、あの睡蓮で有名なクロードモネです。日本の太鼓橋や柳の木、睡蓮まで日本から運ばせたそうです。セザンヌ、ゴッホ、マネらも忠実に浮世絵を油絵で模写しています。

モネは、風景が見せる一瞬の表情を捉えてキャンバスに写そうとして同じ構図で異なる時刻の絵を何枚も描きました。セザンヌもです。

わたしには絵の才能が全くありません。ただ、小さいころから音感だけは良く、父の親戚の子分(当時その親戚は若松でヤクザをやってました)から古い流しのギターをもらったとき、独力で6弦のチューニングに成功しました。今思えば絶対音感を持っていたのではと思います。

でも、わたしはやはり絵の才能のほうがいいなあと思います。だって絵は残りますもん。音楽は一瞬のもので、終わったら余韻しか残りません。潔すぎます。

 なんでだらだらと印象派のことを書いたかといいますと、そのテレビを見終わろうとしたときに、テレビ画面が揺れだし、上下から黒いチョコレートのようなものが広がってきて、とうとう画面が真っ黒けになってしまったのです。

15年くらい使っていたちっちゃなテレビでしたが、引越し前に昇天してしまいました。まるで引越しを予期していたかのようで、なんかかわいそうになりました。


2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

 絵を描けることもいいのですが、楽器を弾けることはもっとすばらしいことだと思っています。以前NHKの番組で関口知宏さんの列車の中国旅行でギターを弾く場面を何度も見ました。楽器が弾け、歌が歌えると周りにいる人々を愉快にしてくれます。音楽的才能があることはとてもすばらしいことです。

あんみつ さんのコメント...

はまやんさん、コメントありがとうございます。
関口君はほんと、多才ですねえ。うらやましい限り。
もっとも、関口君本人は、この列車の旅シリーズに出演する前は、役者として絶望して芸能界を去ろうと決心していたそうです。
彼が旅人になる前、NHKのスタジオパークから今日はに出ていたとき、ぱっとしない兄ちゃんだなあ、と思ってました。それが見事に才能を発揮し出したので、人って自分に合う時場所があるのだなあ、と思いました。
 あの番組では車中や途中下車したときに出会う中国人達はいい人たちばかりなので、できすぎの感はします。