2008年10月12日日曜日

要件事実




言葉の中身、言葉相互の関係に苦慮しています。前は分かったと思っていたのですが。


特定請求原因、理由付請求原因、攻撃防御方法、この三者の関係がイマイチ分からなくなってしまいました。


特に理由付請求原因と攻撃防御方法との関係がわかりません。


また、理由付請求原因と要件事実との関係も。






一晩じっくり考えてみます。民事訴訟実務の基礎、記録編も見てみます。




今朝は団地掃除が8時から。汗をかいたのでシャワーを浴び、ついでに女房に首筋に伸びた髪の毛をはさみとひげそりで切ってもらいました。


後ろ頭ががちゃがちゃになりました。明日から中尾彬みたいに首筋にマフラーを巻いて隠すことにします。


今日の風はとても冷たくて、体が冷えてしまいました。そのせいで午後からずっと鼻水出っぱなし。

2008年10月11日土曜日

近況





1,旧司法試験合格者、福岡ではたった7人。旧司のひとたちは地獄です。合格者は立派と言うほかありません。





来年は更に減るのですから、ロー志望者数はどっと増えるでしょう。ここでも激戦。





2,うちのローでも旧司を受けた人がいます。一人はだめでした。もう一人は情報がありません。





残念だった人が再来年の新司に賭ける意欲はわたしよりもすさまじいと思います。悔しさと、権利を一回使ってしまった恐怖とで。





3,民事裁判実務、すごく難しいということに気付きました。要件事実の発想なんて簡単やん、なんて舐めていましたが、どうしてどうして。きのうゼミをしたところ、途中から座礁してしまいました。結局3時間もゼミをしてしまい、ぐったり。





 土日で要件事実論の本を3冊読まなければならない、と覚悟。





4,行政法の授業では、原発もんじゅ事件とか、不当課税事件とかの判旨を丁寧に読み込んでいきました。憲法の授業とほとんど同じやりかたでした。





それで分かったのですが、最高裁の判旨はちゃんと権利の重要性、しかし他権利の重要性(他の利益)、調整基準としての規範定立(ただしその事件に応じたもの)、そして自分の立てた規範をバカ丁寧にあてはめ、と言う手順を踏んでいます。





事件の性質ごとに規範を若干修正したりします。授業ではこの点を重点的に問います。すなわち、両事件でなぜ規範が異なるのか、その理由は事件のどういった特徴からくるのか、というものです。





正直言って、百選を読むよりもずっと楽しいです。ダイジェスト版だと判例の真意が分からないことが多いからです。





5,農食横でエジプト人がケバブを売っています。その店にはナツメヤシの実も売ってて、5個で90円。強烈な甘さにアラブを感じます。





6,奨学金が振り込まれて楽になりました。1日300円以内という節約生活が約2週間続きましたので。学食の280円の肉うどんさえ手が届きませんでした。





7,昼休み、いろんな業者が軽トラや普通車で弁当を売りに来ます。許可車だけ構内に入って売ることが出来ます。中国人らしき業者はもぐりなのか、車道に普通乗用車を止めてハッチバックを上げて弁当を売ってます。中国食品に対する不信感からか、売れ行きはイマイチみたいです。





不愉快だったのは、売ってる人間の態度の悪さです。クルマに寄りかかって片足を道路そばの金網に引っかけ、所在なさげにたむろしているような感じです。あんなんじゃ誰も買わないでしょう。





8,おととい、理系の構内にある農食で愛妻弁当(昨晩の残りものを詰めたおかずとおにぎり)を食べようと、留学生会館横の歩道をぷ~らぷら歩いてると、車道から自転車に乗った東南アジアからの留学生とおぼしき女の子が歩道を越えて留学生会館に乗り入れようとして、わたしとがっちんこしそうになりました。わたしが立ち止まって道を譲ったところ、その女の子は(20代前半か)、はにかみながらちらりと私を見て目で挨拶して通り過ぎました。





ちょっとだけですが心が通い合いました。宮里藍ちゃんを細くした感じで、かわいいなあ、と思いました。





9,ラジオで、大牟田の役所がメタボ対策に身体測定を充実させる運動をやっているとのこと。その名前に思わず拍手。





 題して【ウエストサイズストーリー】だって。うまい!





10,いったい、今の時期、半袖を着るべきか、長袖なのか、よくわかりません。夏と同じ服装をしているのはローでは少数です。相変わらずTシャツのヤツもいれば、ジャンパーを着てるのもいます。皆さんはどうです?




11,ついさきほど、三浦容疑者がロスで自殺したとのニュースが入ってきました。




わたしは、日本政府と最高裁に対して怒ってます。日本国民が外国に不当に身柄拘束されたのです。  なんで抗議しないの?




自分たちが三浦氏を逮捕して裁判したじゃないか、それと同じ事件についてアメリカで逮捕されるのって、二重の危険法理に反するじゃないか、また、マスコミも同罪です。なんで、逮捕はオカシイ、間違ってると言わないのか。




前にも書きました。確かに三浦氏は悪魔的人間でした。けれどもそう言う人間だというレッテルを貼られただけで同じ行為について二度の裁判を受けさせられなければならないのでしょうか、外国は日本と違うから良いのだ、というのは国民保護の責務の怠慢そのものです。北朝鮮の拉致と変わらない行為をアメリカは犯したと、わたしは思います。三浦氏は疲れ果ててしまったたのでしょうか。            





2008年10月9日木曜日

もうかゆくてかゆくて




なんだか知らないけど、10日くらい前から体中かゆくて仕方ありません。手のひらとか、指の第1関節付近、二の腕、すね、足のくるぶしとか足裏、頭、おしりの柔らかいとこ、などが、大体夕方以降猛烈にかゆくなるのです。


 水疱瘡でもないし、虫に食われたようでもないし、奨学金が下りたら病院に行ってみようと思います。じんましんかなあ。




きょうは商法と民法。商法は前期と変わらず、院長先生が高尚な授業をなさるので、なかなかついていけません。


民法、この科目は後期で一番疲れる授業です。一体誰から当てるのか、法則性がないんです。しかも予め渡された設問以外のことを山ほどいきなり聞いてきます。


そのため、基本書を何冊も読んで制度の本質とか論理とか理由、趣旨などをきっちり押さえてこなければ鳴りません。実に膨大な予習量が必要です。わたしを含めてみんな緊張しています。


授業では必ず全員一回当たるようにしているみたいです。わたしも当たりました。それが、直前にやった予習ゼミでのやりとりが見事的中して、わたしが当たった質問にぴったんこの答えを言うことができ、大ラッキーでした。




やはり読んでいる本が良かったと言えます。刑訴でもそうでしたが、この頃はとても良い本が出るようになりました。読んでてとても気持ちが良いです。
若者達であふれるキャンパスを歩くのも慣れました。初めはとても苦痛でした。

2008年10月8日水曜日

キンモクセイ


昨日から街中至る所で強くて甘い香りを放っています。バイクで走っているとどこにあの小さな花たちが潜んでいるのか、と思わず探そうとしてしまいます。

きょうの授業は、民事裁判実務とリーガルライティング。

どちらもそれぞれ面白かったです。前者は裁判官、後者は弁護士教官。

どちらの先生も授業準備をしっかりとされていました。こちらに何かを伝えよう、という意欲を感じました。不真面目でいい加減な実務家教官は今のところひとりも見あたりません。ローで教えるために裁判所や事務所、自宅などで相当大変な準備をされているように見受けられました。

弁護士教官の方は、ぱっと見はさえないおっさんなんですが、わたしたちに事前に提出させといた課題を全てチェックし、コピーして、授業で一人ずつ、その学生が書いた課題(弁護士として相手方に賃貸借解約通知を書けというもの)

について質問していくのです。学生全員が提出した課題にちゃんと目を通してないとできない授業です。


民事裁判実務は要件事実の勉強です。この授業だけ、自分の座る席が指定されていて、わたしは一番後ろ、そのため若干先生の声が聞こえ辛かったせいでイマイチ納得出来ないところがありました。ただ、まじめで教えることが大好きな先生みたいです。

明日の民法は、抵当権の物上代位。相当難問です。かなり苦労しそうです。


カメラをローに忘れてきたため、一昨日箱崎で見かけて撮っといた、イイ感じの茶店を載せます。


追: ノーベル物理学賞って、1年に3人しかもらえないそうです。つまり今年は日本人が独占した、というわけです。世界中にインパクトを与えたに違いありません。

しかも今日はまた一人、ノーベル化学賞を受賞。すんごいことだ!

特定の細胞だけを発光させることができる遺伝子を、クラゲを何十万匹も採取して実験したことで発見したのだそうです。

やっぱ日本人はスゴイ。みんなに共通しているのは、とことんやる、ということです。

だったらこのオレだって司法試験を、、、、、、。アホか!レベルが違いすぎるやんか。いや、違いすぎるなんてもんじゃなく、この試験をとことんやること自体がオカシイ。


まあ、遙か昔からこの列島に住む人間たちはあきれるくらいなオタクが多かったということの証左ですね。オタク振りが学問の方に向かったら自然とこうなる、ということではないでしょうか。

日本史を勉強すると、この国にはこのようなある種奇人変人、奇矯な人種の輩出率が凄く高いと気づきます。

知ってますか?国東半島の杵築藩の学者だった三浦梅園は世界で一番先に微分を発明していたのを。南部藩の安藤昌益はルソーと同時期に民主主義を密かに唱えていたことを。塙保己一は全盲で何十万冊物書物を全て暗記していたことを、、、、、。
いや~、歴史ってほんとーに面白いもんですねぇ。あ、水野晴朗さんも舞台から袖に去ったのでした。

 

2008年10月7日火曜日

緒方拳逝く




素敵な俳優がまたいなくなってしまいました。



太閤記、NHKの大河ですが、緒方拳が初主演して秀吉を熱演したことをよく覚えています。信長が高橋浩二(漢字がちがったかも)、おはなはんの旦那さんの陸軍大尉?役でした。



人の死ってほんとうにあっけないです。



まだ71歳とまだまだこれから円熟の境地に入るところだったのに。



寂しいです。




話変わって、ノーベル賞、3人も。すごい!


経歴を見ると、どこの大学出身とかいう時代じゃなくなってきました。大学の垣根はもう過去のものとなりました。というか、優秀な人はどんどん移動してます。引っ張られる、ということもあるでしょうね。


昔だったら号外が出るところでしょうが、今じゃ珍しくなくなったのでしょうか。




今日は初めての授業が二つ。


刑訴と民事弁護論。


刑訴はケースブック刑訴という判例と設問だけの分厚くて高価な本がテキスト。今日午前、仲間と予習ゼミを組みました。みんなよく予習してきていました。わたしは、超素晴らしい本のおかげで、自信が付きました。判例の考え方、体系がやっと分かったのです。


今までは学者の本ばかりだったので、判例批判が多く、判例法を理解することが難しかったのです。


講義では結構突っ込まれました。やっぱり出席簿順で当たり、必然的にわたしまで回ってきました。


試しに授業を録音しておいたので、あとで自分の回答を聞いてみたところ、恥ずかしい答え方をしてました。なさけねー。


先生は、インパルスの板倉が坊主頭にしたみたいな感じで、まだ若い先生でした。やんわりと話すのに、結構つっこみがきついです。


学生たちの返事が抽象的なことに怒っていました。




もう一つの授業は、弁護士さんが先生の、民事弁護論、入学して以来、はじめて緊張しないで(半分くらい居眠りしてて)いられる授業でした。


今日はまだイントロだけだったのです。


来週からは、法律相談のビデオをみんなに見せて、どこがどう良くないか、議論させるのだそうです。予習が要らないのがうれしいです。













2008年10月6日月曜日

聖福寺











博多区御供所町(ごくしょまち)にある禅寺です。栄西禅師が日本で始めて開いた禅道場だそうです。栄西禅師が宋から持ち帰った日本初のお茶の木と言うのもありました。





友人から、聖福寺に悟りの絵があるらしく、明日まで一般公開してるので写真を撮ってきてくれ、と頼まれたのです。





初めて行きました。もの凄く立派なお寺でした。天竜寺と南禅寺を足したような感じで、その風格は京都の有名なお寺に負けていませんでした。





午後3時過ぎにその友人宅を出てお寺に向かったのですが、バイクを走らせているともう寒くて寒くて。










拝観料は700円。この1週間を3000円でやりくりしなければならない身にとってかなりの痛手です。





仕方なく払ってお寺の内部に上がると、ますます格調高くなりました。





目当ての絵というか、掛け軸は、ひっそりとちっちゃな小部屋の床の間に掛けられていました。





何度か見たことのある絵でした。子供の絵みたいでした。○△□が書かれているだけでした。





セザンヌが言ったことを思い出しました。自然はすべて○△□でできている、と。





同じ意味なのかなあ?





その絵を描いたのは仙涯和尚という、偉いお坊さんです。江戸末期ごろの方です。博多ではかなりの有名人です。










聖福寺で驚いたのは、大きな黄金に輝く仏様の像です。お寺全体がわびさびの世界を作造しているのに、その仏様だけが猛烈に輝いていて、不思議な感覚でした。










昨日書いた、刑訴の本、ますます気に入りました。わたしが知りたかったことが全部書いてあるのです。おかげで20年間抱き続けてきた疑問が解けました。

2008年10月5日日曜日

水素水










日曜のロー内には未修の学生が結構います。既修も。


外は秋雨がしとしと。


4月に県庁地下の本屋で買った刑訴の本を読んでいます。超がつくほど素晴らしい本です。著者は二人、いずれも現役検事で、かつ東京の有名大学院の教授も兼ねており、判例の分析と規範定立がわかりやすく骨太に書かれてます。一番良い点は、判例の立てた規範の意味、理由を懇切丁寧に説明してくれているところです。


平行して学者の本も見ていますが、比較になりません。


やはり実務家の書く文章は明快で曇りがありません。しかも条文解釈の努力が生半可でないので、頭の整理の点でも答案作成の点でもすごく役に立ちます。


香椎の奥に下原というちょっとした古い町があります。立花山の麓です。そこに水素水が湧き出てて、6リットル100円で買えるとネットに乗ってたので、女房と汲みに行きました。

わりと堅めの水です。水素水を飲んだら記憶力が向上する、とどっかの研究者が発表していたので、さっそく食い付いたと言う次第です。

はたして結果はいかに。


その下原(しもばる)というところには苦が~い思い出があるのです。高校3年の春、学年全員で宮地岳神社にお参りに行く行事があったのです。そこで、集合場所が貝塚駅になりました。西鉄電車宮地岳線の始発駅です。わたしの高校は西新という西の端、貝塚は東の端で、よく知らない土地でした。その当時、地下鉄がなかったのでバスで貝塚まで行かねばなりませんでした。ちんちん電車は走っていましたが、遠回りで時間が掛かったのです。
で、西新から貝塚行きのバスに乗ったところ、臆病な性格上早めに出立したため、知り合いは全く誰も乗っていませんでした。それで貝塚までおよそ1時間弱ぽつーんと一人、バスに乗って行きました。ところがいつまで経っても貝塚に着かないのです。知らないうちに乗り過ごしてしまっていたのでした。
 もの凄く心配になって内心おろおろしてたのですが、臆病だけでなく恥ずかしがり屋でもあったので知らない人に話しかけることができなかったため、バスの運転手さんに尋ねることすらできませんでした。
 それで、とうとうそのバスの終点である下原まで凍り付いたまま乗っていました。
もう、恐怖でお腹がグリグリ鳴って、穴が開くほど腕時計を見つめ、集合時間に間に合わなかったらどうしょう、どうしよう、そればかりでした。
 しかも、しかもしかも、その下原という終点のバス停がもう、ものすごーいド田舎で、山奥の誰もいないような場所だったのです。そうそう、田舎に1軒だけある万屋みたいな店がぽつんと建ってました。
 ところが結局、わたしのあまりの小心さ、用心深さが逆に幸いして、早く出立し過ぎたおかげで、その下原からの折り返しのバスに乗って無事集合時間ぎりぎりに貝塚に戻れたのです。
 おかしかったのは、貝塚から下原まではバスで約10分くらいしか離れていなかったのでした。なのに、下原付近から町並みが途絶え、急に田舎っぽくなってしまうため、もの凄く遠い、地の果てまで行ってしまった気分にさせられてしまったのです。
 そんな思い出の地、下原にその水素水を汲むところがあったのです。その思い出のバス停を見つけたときははっとなって胸苦しくなりました。切ない気持ちにも。その下原のバス停は30年前と変わらない寂れた様子でぽっつーん、と佇んでいたからです。
 わたしは、30年前の高校生の自分が今でもそのバス停に恐怖で顔をゆがめながら立っているのを見たような気がしました。