2008年6月3日火曜日

朝7時半

いま、試しにローのノートパソコンから打ち出しています。
自宅のデスクトップ以外でも書けるのですねえ、初めて知りました。
4月と違い、学生は少ないです。長袖シャツを着ていますが、それでも肌寒いくらいです。さっき歩いていた学生はマフラーを巻いていました。
 この新しいノートパソコンは性能が良いため、さくさく動きます。
これからはローでもブログが書けるとわかったので、とても楽ちんになりました。

2008年6月2日月曜日

法情報論

鹿児島大学のローの教室とインターネットで中継を結び、疑似法律相談という授業でした。向こうにお客さんが二人、その二人は契約でもめている当事者、こちらは5人組の班を11班つくり、各班がそれぞれ固有の法律事務所だ、と言う想定。で、向こうから指名された班が、ネットを通じて相談を受ける、と言う仕組み。むかし、黒澤明の羅生門という映画がありました、それを思い出しました。当事者はおのおの自分に都合の良いことを主張し合うのです。もちろん、別々の場所で違う法律事務所に依頼しに来た、という想定ですから、当事者は、現実には鹿児島ローの教室に並んで座ってこちらに話しかけていますが、想定上は別別にいます。
おどろいたのは、会話が全く同時中継なのです。タイムラグがありません。テレビ会議そのまんま。同じ教室にいるのと全く変わりません。
で、私たちの班が最初に指名され、代表者が鹿児島にいる依頼人と話す、授業のねらいはいかにして依頼人と接するか、問題点を発掘するか、でした。
わたしも何かしゃべろうかなあ、とおもっていたのですが、たまたま朝の星占いで、口は災いの元、あまりしゃべるな、といってたので、こりゃマズイ、だまっとこ、ということで、小さくしてました。
3つの班が交代でしゃべり、6人ほどがしゃべりました。みんななかなかでした。
わたしだったらもうちょっとおもしろおかしく話せるけどなあ、と思いながら聞いてました。でも、そういう発想がマズイのですよね、きっと。自分の話術をひけらかそうとしたがっている自分がそこにいました。ですから、星占いを聞いてて良かったです。謙虚になれ、という天の戒めだったのです。感謝。
 雨模様で、少し肌寒いです。わたしは好きですけど。この前宮崎の友人から送ってもらったCD,すごく気に入ってます。全編雨の音だけ、なんです。ざーざーと雨が降ってきて地面や葉っぱに降りかかる音、そして地面を流れる音(に聞こえる)。木立の中のロッジ、ガラス窓の外は雨だけが降りしきる、新緑の葉っぱが雨粒でかすかに揺れている、外は少し肌寒い、ロッジの中で自分はゆったりした椅子にくつろいで、窓の外を眺めている。ただ雨音だけが聞こえてくる。そんなイメージが浮かんできます。素敵です。
 そういえば、本当に似た景色を体感しました。それは去年の秋、女房と久住にドライブしたとき、瀬の本高原にある、しゃれたフレンチの店に行ったときでした。しとしとと霧雨が降って、霧が幻想的な風景に仕立てていて、かすかに木々が見えかくれする、そんな素晴らしい霧雨でした。
 そのCD,ローの自分の机で時々ヘッドホンで聴いてます。ほんとに気持ちいいです。

2008年5月29日木曜日

落ち着き

クラスの雰囲気が少しずつ変わってきています。
みんな今の生活に慣れてきたのか、落ち着きが出てきました。わたしの朝7時出発も当たり前感覚になってきて、きつさがなくなってきました。
 今日の行政法で、後ろのほうの空いている席に座ろうとしたら、女子学生が、さっきの授業ではそこから先生が当て始めたそうですよ、と教えてくれました(二クラスに分かれて前後して同じ授業をするのです)。わたしは、気持ち半々でした。すこしは予習してきたし、だいぶ行政法の見晴らしが良くなってきたので、当たってもそこそこ答えられるのでは、という自信があったからです。それに、どうせ当たるのなら早く当たったほうが楽だからです。でも、午前中と同じ当て方はおそらくしないだろう、裏をかいて逆の方から当てるのではないか、そっちのほうがありそうだ、とも。
 すると、授業が始まって10分くらい経ったとき、じゃあ課題の答えを言って貰いましょう、午前中当てたのと同じ条件で行くのが平等ですから、と先生はワイアレスマイクを持ってすたすたとわたしのほうにやってくるじゃあありませんか。
えええー?やっぱり来るのー?
じゃああなたから答えて、と先生はわたしにマイクを渡したのです。素直じゃなかった報いが来ました。それなりにやさしい質問だったのでなんとか答えましたが、わたしが終わったあとの質問はちょっと難問が続きました。わたしに来た質問は、行政訴訟の要件である処分性について、改正前の判例はどんな見解をとっていたか、学説はどうだったか、という基本問題でした。その後の質問は新潟空港訴訟で使われた放棄とその条文は、という詳しめのやつでした。

わたしも行政法がすこーしずつ見えてきて、パニック状態が消えつつあります。しかし8科目を同時並行で勉強することがこんなにつらいものとは思いませんでした。
一番たまらないのは、ドカンとまとめて一科目を勉強することができないことです。
毎日毎日明日のための予習と課題で追いまくられると、積み残しが残ったり消化不良になったりして精神的にも参ってしまいます。
 けれどもそれも最近は要領が分かってきて、少しずつきつさが減ってきました。
そういうわけで、今週末は行政法をまとめて勉強できるようになるかも。
 ただ、来週は法廷傍聴に行くので半日つぶれます。傍聴後、裁判官たちとミーティングがあります。また、その前後の日には課題提出、小テストが。木曜日の刑法は必ず当たるので予習必死。そう考えるとまたしても暇無しとなりそうです。

 昨日の民法でわたしが発言した問題、みなさんも考えてみてください。
甲は乙から中古自動車を90万円で買った。けれども故障箇所があって、実際は50万円の価値しかなかった。
法定責任説に立つと、甲は乙に対して何ができるか、損害賠償できるか、できるとしたらその額は?

2008年5月27日火曜日

民法と刑訴

刑訴実務は今日から裁判官が。スゴイエリートです。裁判官になってからイギリス留学したそうです。勾留できるか否か、裁判官はどのような判断資料によって下しているのか、が分かりました。本当に様々な要素をいろんな角度から検討します。けれども、実務ではほとんど勾留請求は認められていますから緻密に考えてもどうだかな~、という感じはしました。
 ただ、授業準備は周到で、頭の良さが随所に現れていました。それと、威張ったところやひけらかしがありません。能ある鷹は爪を隠す。それと検察官とはまた雰囲気が違いました。慎重さの程度が違うかなあ。
 来週の予習は何をやればよいか、と学生が尋ねると、しなくて良い、と。それもまたある意味コワイです。
 その後民法の授業と小テスト。とうとう自発的に手を挙げて発表しちゃいました。小テスト直前の最後の課題で、誰も手を挙げないので、先生が可愛そうになってしまい(不遜にも)、全然予習してなかった問題だったのですが、瑕疵担保の典型事例だったので憶えてたことを吐き出せばなんとかなるかもと手を挙げてしまいました。
 その教室は各机にマイクがあって、それを握って答えるわけです。それで、先生が、『誰か発言者はいませんか、いませんか』と繰り返し言いながら教室中をぐるぐる見回す、という動作がちょっとの間続いたので、しょーがねー、突撃してみるか、ただし、余計なことは言わんぞ、答えだけしゃべっちゃる、という気持ちで手を挙げました。
 手を挙げるとき、スローモーション映画のような感覚でした。で、わたしが手を挙げると、先生はうれしそうな表情をしました(こっちの思いこみかも)。その先生とは入学式後の歓迎パーティーで良く話をし、ほぼ同時期に京都で学生生活を送ったことが判明したので、なんとなく近しさのようなものを持ったのでした(片面的かも)。
 民法の授業は、自発的な挙手を要求していて、手を挙げて発現すると平常点がもらえると言うことです。で、クラスは三つの派に分かれています。頻繁に手を挙げるグループ、全く手を挙げないグループ、一度だけ手を挙げるグループです。
 わたしは最後まで手を挙げないで行こうと思っていたのですが、小心者なので、一度だけグループ、に入っておかないとまずいかも、と思い、今日は小テストがあるからみんな予習する余裕が無かろう、だから今日手を挙げることにしよう、と思ってかなり予習したんです。ところがわたしが予習したところを他の学生が手を挙げて答えてしまったのです。
 このままだと鬱憤がたまってしまう、せっかく予習したのに、とむしゃむしゃしてたところ、最後の問題で誰も手を挙げない、教室の空気が重くなった瞬間ができたので、ほんと、全く予習してない問題なのに手をあげちゃったのでした。アホか、わしゃ~、と思いました。けど、もうどうにでもなれ、知らん、と捨て鉢的カミカゼ特攻トランス状態に陥ってしまってて、自分でもなんでやってない問題のときに手を挙げたのか訳が分かりません。
と言うわけで、マイクを持って答えようとした瞬間、後悔、という二文字が脳内で膨れあがってアタマが爆発しそうになってしまったのであります。なして予習ばっちり問題で発言せんで、予習ゼロのときになって答えようとしとるんじゃ、この信じられんほどのドアホがっ!と自分をののしりながら答え始めたのでした。もちろん、問題をろくろく読んでなかったので最後の方はよれよれでした。けど、おっさん戦法、つまり、決めつける発想をしないで、例の『場合による』作戦を取ったおかげで、なんとなく切り抜けることができました。やれやれ、っと。小テストが押していたので先生も早々に切り上げようとしてて、利害が一致したのもよかったです。
 しかし、良かったのはそこまで。思わぬ誤算が生じたのであります。意気地無し小心者のわたしが精一杯必死で手を挙げたらその後どうなるか、おわかりでしょう。小テストが始まっても緊張興奮アタマ充血状態が止まらなかったのでありました。そのせいで、テストの終わりごろ、大ミスを書いてしまいました。
ほんとにばーか、でした。

O君に質問

旧試験で頑張っているO君に民訴の問題を聞きました。さすがでした。
夜11時に電話で質問したのですが、今日初めて人と話したんだそうです。
 民訴の問題の予習をしてたのですが、さっき、明後日の問題と違うところをやってたのに気づいたのであせくりまくった次第です。
事例が複雑なのでうまくまとめられません。
授業後に、実際どうなったかをお伝えします。
ここのところ、段々と周囲の雰囲気がゆるんで来つつあります。良いことです。体が持ちませんから。
とはいえ、明日は民法の小テスト、刑訴実務は新しい先生、裁判官です。どんな授業をするのやら。
そして最大の試練は木曜の行政法の小テスト。ヤマを張りました。ここ2,3年の新試験の択一のようなニオイがします。それから、行政法は小田急線事業認可取り消し訴訟の膨大な判決文を読み込まねばならず、水曜日はほとんど徹夜になるでしょう。
 
そうそう、問題を出します。民法です。代理です。
本人A,代理人B、相手方C、がいて、代理人Bが本人の名前で(わたしがAです、と言って)Cと取引しました。
この取引は有効でしょうか。 理由は?

2008年5月25日日曜日

停電











箱崎地区は日曜日停電のため、ローも閉鎖されました。





民事執行保全法の二コマ連続授業を二日続けて受けたので、休みが今日だけになり、辛いです。昨日の入学金免除不許可が響いて、昨夜は悪夢を見ました。パチンコをして稼ごうという夢でした。で、パチンコの玉がなんと酢漬けのらっきょうなんです。なんじゃそりゃ。





 そこはどうも京都時代、大学の近くにあったパチンコ屋のようでした。ばくち好きの性根は変わっていないみたいです。





 夕方6時に民事執行法の授業が終わったとき、外は本降り。クルマに行こうとしたら、あいたいと思っていた3年生とばったり。有り難いはなしを聞けました。





 そもそも、3週間くらい前に、1年2年3年数人ずつとチューターの先生とが会って新入生と仲良くなる機会を設けるという、チューター会議というのがあり、そこで知り合った2年生の女性(元銀行員)が、塾講師という経歴を持つ新入生(わたしのこと)がいることを3年生の知り合いに話したところ、そのひとがわたしに会いたいといってる、とその女性から聞いたので、こちらも是非お会いしたいと返事をしていたのでした。





 その人はわたしよりも若干若くて、日能研で先生をしていたとのこと。完全な未修で、ローの勉強は大変だった、と仰ってました。





 そのUさんはローの中でも目立つ(年齢的に)感じだったので、それなら自分はさぞかしもっと目立っているに違いない、と思うと愕然。





 そのUさんはとっても優しい、誠実な方でした。わたしを40代前半だと思った、と仰っていただきました。感謝。





 





2008年5月23日金曜日

入学金免除

残念!28万円払わなくちゃならなくなりました。免除申請が不許可に。
9月末までに払え、との通知が。仕方がないので、奨学金から毎月少しずつ貯めていきます。届いた封筒が微妙に厚かったので、イヤな感じがしたのが当たりました。
このあと7月に授業料の免除申請の決定通知が来ます。コワイ。
トトで6億円当たらないかなあ。

 民事執行法の二コマ連続授業が今日明日と二日連続であります。明日土曜は本来休みなのですが、先生の都合で臨時に行われることに。全く初めての科目はきついです。事前に教科書を読んでおけ、ということなので、時間はないわ、中身はよーわからんわでプレッシャーが大きいです。おまけに授業中民訴の細かい条文を当てるので緊張します。今日も当たりました。ただ楽な質問で助かりました。
来週は民訴、憲法、ひょっとしたら刑法刑訴で当てられます。民法と行政法はテストがあります。 
今日の憲法は、ノンフィクション逆転、石に泳ぐ魚、を題材にした、表現と名誉、プライバシーとの関係でした。
 わたしの前の順番で授業終了。来週のトップバッターに決定。今日から別の先生が担当。昼ご飯をおごってくれたO先輩(先生)が言うには、『あー、あの先生かぁ。俺らよりも年下やじぇー』と。がくっ。
 わたしは先週までの先生の方が怖かったです。聞いてくる事柄が、広いし底知れず深いし、一体何処まで予習すれば良いのか分かりませんでした。しかも切り口が主張反論型といういかにもロースクール的な流動的授業なので授業を受けた成果を後に残しにかったです。
ところが今日からの先生は、質問事項が全て文書化されていて、しかも質問内容も、テキストであるケースブック憲法に書いてある(といっても全部読んだら50ページくらいありますが)事柄を見つけ出せれば大体OKで助かります。おまけに質問のとき優しく誘導してくれるので負担感が10分の1に減りました。といっても合計して6時間くらいは予習に費やしましたが。
 というわけで、憲法は大分楽になったのですが、告白すると、前の先生は切り口が斬新で、視点もユニークで、目から鱗が落ちる気持ちが強かったです。まあ、ロー初体験のショックで斬新に感じてしまったのかもしれません。けれどもあの先生には秘めたる情熱 を感じました。なよなよした外見の内側に確固たる自信がみなぎっていました。
 対して今日の先生はどうも学生の実力(もちろん、無いと言う意味)に合わせてレベルをわざと下げているように見えました。
 とはいえ、どっちも判例をたくさん読ませる点では変わりません。で、自分がいかに判例をきちんと読み込んでいなかったかを痛切に感じました。逆に言うと、判例というものは、慎重に言葉を選んで自分たちの論理を意図的にかどうか、分かり難く伝えている、だから長文の判旨を慎重に読み込む作業を、きついけれどもやれなければならないのだということを学びました。
 ローに入ってつくずく感じたこと、法律家って本当に文章をいっぱい書くんだなあ、それ以上にいっぱい読むんだなあ、ということです。
そうそう、きのうの行政法の先生が言うには、余りに頭が切れる学者はかえって論文を書かないそうです。分かり切ったことなんか書く気が起きないんだそうです。でも、実務はそうは参りません。裁判官の書く判決文の量はすごいなあ、また、原告被告の答弁書反論書もすごい。よくもまあこんだけ大量に書けるもんだ。まあそれが仕事なんでしょうけど。しかしこれもまた慣れの問題なのかも。
結論、大量に読んで大量に書く、これが実務家である。