2008年9月5日金曜日

アンダーソン毛利友常
















面白かったですよ。昭和14年生まれの弁護士先生でした。東大、ハーバード、とエリート路線ど真ん中。





部屋にはいると厚さ5センチほどもあるコピーの束が配布物としてドーンと机の上に。もの凄い量でした。でもさすがです。今日明日の講義計画があらかじめしっかり構築されていて、講義はその5センチのレジメ(というか、新聞切り抜き集)の順に整然と進んでいきました。





出席学生は7人。大学院生一人(女性)、ロー生4人、学部生2人という構成。それと主催の阿部先生、講師の中元弁護士。計9人。楕円形型の研究室でこじんまりと行われました。





 なんでも、阿部先生が仰るには去年、ローで盛大に宣伝したところ30人以上参加されて大いに困った、なにせ準備のためのコピー(5センチもある)がたいへんだったから。それで今回はわざと地味な告知にしたのだそうです。










講師の中元弁護士の話は面白かったです。とにかく法曹界の重鎮の多くと知り合いで、最高裁判事とは友達、とか、法務大臣とは研修所で同期だとか、、、、、。その人脈の凄いこと!










 でも何でそんなスゴイ先生がわざわざ九州の田舎まで丸二日間もたった7人の学生のために猛烈な下準備までして来られるのか不思議です。










午後からは、なんと、周防政行監督の、『それでも僕はやってない』という痴漢冤罪をテーマにした2時間20分の映画鑑賞。これはとても良かった。凄く面白かったです。





見終わってみんなで感想を述べ合ったのですが、感想があまりにもたくさんありすぎて一言では言えません。でもあえてわたしが述べたことは、法のシステムがあまりにも不完全だという点です。裁判官が替われば判決も変わるというのはいかにも出来損ないの裁判制度ではないでしょうか。





また、冤罪を晴らすための一般市民の努力たるや人生を賭けるほどです、しかも大概負けです。










それから、今時の若くて優秀な弁護士たちの活躍を聞いて、まるで昔観たトムクルーズの『ザ、ファーム』と同じではないか、と仰天。やはり語学と留学、この二つが武器なんですなあ。





それにみんな毎日相当勉強や仕事を頑張っているみたいです。わたしにはとても無理です。





 わたしはのんびり夕陽を見て暮らしたいです。





ただ、一人でやって行くにはよくよく考えると彼らローファームの若手弁護士以上の努力が必要なのではないか、と言う気もしてきました。だって個人商店なんですから何でもかんでも自分一人で(原則は)やりこなせないとお客さんがきてくれないからです。










ほかにもいろいろありますが、明日も講義があるので、続きはまた後に。










今日から当分夕陽シリーズになりそうです。















 

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

そうですか、アンダ-ソン毛利事務所からおいでになったのですか、それはすごいですね。費用も相当かかったのではと推察します。何しろ200人を超す弁護士が所属し、中国にも駐在員事務所を持っていますから。私も仕事の関係でやりとりをした経験があります。
ともあれ、あんみつさんの言われるように、一人ですべての法分野をカバ-するのは大変て゜すし、なにより、ひとつの案件でも見落としが各段に減ると思います。その意味で複数人が所属する事務所がいいですね。

あんみつ さんのコメント...

鳥取さん、コメントありがとうございます。
弁護士セレブ、エグゼクティブど真ん中の先生でした。けれども威張ったところが全くありませんでした。
なんでも仲間の学生によるとアンダーソンの上から2番目か3番目の先生だそうです。とんでもない人だということです。
話の中身は、学問的なプラスはあまりありませんでしたが、受験生という身分が未社会人であることにハッと気付きました。
それから新米弁護士は毎日10時間以上実働しているそうです。聞いただけで疲れました。