2008年7月6日日曜日

梅雨明け宣言で真夏に突入
















ローの学修室は涼しくていいですよ。朝来るとき、空は真っ青、白い雲。空気はぼかーっと膨張し、Tシャツがみるみる汗だらけ。頭の中はこれからの1週間でやらねばならぬ勉強の数と中身をしきりに数え上げてる。

おかげで途中コンビニで昼用のサンドイッチを買うのを忘れてしまいました。


今日は日曜ながら民事執行法の最終授業が午後1時からあったのです。

民事執行法というのがどういう法律なのか、おぼろげながらにしか把握できませんでした。ただ、平成15年の大改正で、随分とまともになってきたそうです。それまではヤクザまがいが闊歩してて一般人は近寄れなかったみたいです。

談合が横行していて、一般人が競売所に入っていくと、そーっと一人が近づいてきて、『ちょっとこっちにおいで』と外に連れ出し、封筒を渡して、ここから立ち去るように、と半ば脅しのような行為をしていたそうです。もちろん中身はお金。


なかにはそのお金をねらって生活してた人も居たそうです。


今はそんなことは不可能になったそうですよ。郵送とかネットで競落するようになったからだとか。


わたしが一番知りたかったのは、恥ずかしながら、取り立てと転付命令との違いでした。和田吉弘さんの本でばっちり分かりました。


実は去年、どっかのロー入試で、債権譲渡の問題で取り立て命令という言葉を書いた記憶があるのですが、取り立て命令という制度は既に廃止されておりました。歳がバレバレ。

担当の先生は川嶋先生といって、今は同志社におられます。今日も、2時半に授業が終わった後あわてて地下鉄箱崎駅へ、ボストンバッグをがらがら引きながら灼熱の日差しの中、汗を拭き拭き急いで帰っていかれました。


明日は法情報論、原告と被告に別れてネット上で争うという授業です。イマイチついていけません。パソコンの操作が分からず、そのうえ先生の指示がなんだかさっぱりで、

わたしのような置いてけぼりがクラスに3割ほどいます。

土曜日にローの入学説明会が開催され、知り合いのKさんが来ました。参加者は全部で50人くらいだったでしょうか。で、説明会の後、ロー内(牢内?)の見学ツアー(といってもわずか数分で終わる)を見学者10人単位くらいで、ローの先生達が案内係を買って出ていました。

わたしもKさんといっしょについて行こうと、玄関のところでたたずんでいると、事務室のおじさんが、あなたが案内してくださいな、とおっしゃるので、とんでもない、とあわてて隅の方に隠れました。そうこうしているうちに、院長が説明会場からやってきて(説明会場は学部の講義室でやりました)Kさん一行を案内し始めたのです。また院長から何か言われると困るので、一団の最後尾にこそこそついて行きました。わたしのねらいは、学修室の自分の机をKさんにみせたかったのです。

自分でも驚くほど機能的な机に仕上がっているのでKさんに見せて自慢したかったのです。でも、ご一行は学修室にはちょっと入っただけですぐに出てしまいました。残念。


結局、院長にみつかって、『あなた何やってんの』と言われ、『え~、知り合いが~』としどろもどろ。

見学者10人は一斉にこちらを見ました。さっきは事務室のおじさんから言われ、今度は院長から言われ、このおっさん、いったい何者?といぶかしく思ったことでしょう。

夕方女房の実家へ向かう途中、博多祇園山笠の子供山笠が通ったあとに出くわしました。観光客が大勢いました。台湾?のツアーも。アジアの人達はすぐ分かります。色遣いが違うからです。中国系の人達の好きな色ってあるんですよ。


そうそう、思い出しました。今朝女房を簿記学校まで送って行ったとき、呉服町の博多座の近くに飾り山が建てられていたので、ちょっとクルマを路上駐車して、デジカメで写真を撮ってクルマに戻ったとき、まさにその時、路上駐車取締り係の二人組が、自転車を降りてわたしのクルマに近づこうとしてました。やばかったです。





2008年7月4日金曜日

異端児じぃ

昨日のつづき

法科大学院長室に入って行き、結局1時間近く、話をした、というか、聞かされたというか、質問された、というか、、、、

早い話が、最年長のわたしが果たしてローでやっていけるかどうか、心配してくれてた、ということです。有り難いようなありがた迷惑のような、、、、

合格者選抜の時、特に目立ったのだそうです。年齢で。

も~、せっかく若者に混じって歳を忘れかけてたのに~、、、、

あとは、前に授業でみんなに話したことのリフレインで、、、、、

というわけで、気を持たせた割にはつまらないオチでした。

今月末の期末試験の日程表が張り出されました。今からもうしんどいです。

昨晩は、院長室から出て、夜10時までローにいました。刑法の課題答案を書き上げるためでした。80パーセント完成したときふと時計を見るともうこんな時間に。

わたしが答案書きに集中していたからだけではありません。自習室にはまだ大勢の学生が勉強してたんです。
ローの2階に自習室はあるのですが、その扉を出るとちょっとした広場みたいなのがあり、そこでミニ勉強会やだべりや食事をとったりしてます。
で、夜10時過ぎに帰ろうとしてドアを開けるとその広場にどひゃーっと学生がおるんです。たまげてしまいました。
かれらは、文字通りローで生活しているのでした。まいったまいった。

明日、ローの説明会と建物の見学会があり、K女史も参加されるとのことで、ランチを一緒にすることにしました。

やはり7月2日が夏になった日です。がらりと気候が変わりました。年を取るにつれ、段々夏が好きになってきました。というか、どの季節もそれぞれ好きになりました。
日本ってほんとーに良い国ですねえ。

2008年7月3日木曜日

なが~い一日

昨日あたり、夏が来た、と感じました。モンスーンが赤道の熱風を運んできました。ついでに湿気も。今朝、横浜から来た学生が言ってました。九州ってこんなにむんむんするんですねえ、と。それを聞いてこちらがへ~っと思いました。そんなに違うのかねえ、関東と。でもたしかに急にもわんもわんしだしました。
 昨夜、久しぶりに机寝。布団に移ったのは4時、1時間寝てローへ。行政法と刑法のダブル襲来にはやはり悶絶しました。
特に刑法。偽造の所は昔っから疑問だらけでした。ところが、ここ数年、立命館の松宮という学者の説に惹かれて、彼の考えが一番筋が通っているのではないか、でも今ひとつ最後のところですっきりしない、という状態でした。それで、今回刑法で偽造が当たることになり、これを機会にとことんやってみよう、そして先生に全力投球でぶつかってみよう、と思ったのです。
ところが、やはりそう簡単にはすっきり分かるまでには至らず、あーでもないこーでもない、と時間ばかり費やして行ったり来たりしていらいらが募り始めたのでした。こんなことならあっさりと判例の見解だけをしら~っと言っとくという作戦にしとけばよかった、見栄っ張りの悪癖がでました。
 そうこうするうち、行政法の小テストの勉強が全くできていないことにも苛立ち始め、とうとう今週は気が狂いそうになってきました。
 それで、昨夜から今朝にかけて今一度刑法を考え直してみました(行政法をやりたくて仕方ないのに)。で、朝10じ半からの刑法の授業の直前になってやっと自説を胸を張って、前を見て何も見ずに先生と話をする形式で立ち向かえるように(あくまで主観です)なりました。
 ところが、わたしの番は授業の最後残り3分で来たのです。ですから、う~~ん、どうしようか、残り3分だったらあっさり判例はい終わり、方式でいくかなあ、迷うなあ、と。
ところが、あれほどわたしを苦しめ、行政法の勉強の邪魔をしてくれた刑法をこのまますんなり終わらせるのもしゃくに障る、というイカリが顔をだしてしまい、自分でも制御できずに、『~という事案で判例は~という考えにより~という結論を出しました。』先生『それであなたはどー考えるの?』一瞬の沈黙の後、『残念ながら、わたしは判例に反対です!』
あ~あ。やっちゃった!!やってしまいました。なんかこの前の民法みたいです。
 それから先はバトルバトルでした。
後でほかの学生から『今日はどうしたんですか?チャレンジャーになっちゃって』と心配というかあきれられました。
 でも、物言わぬは腹ふくるる業也、言ってすっきり。偽造の理解が一段と進みました。

昼休みを挟んで今度は行政法の小テスト、この1時間の昼休みが勝負のとき。出そうなところの条文や判例を頭に叩き込むのは今しかない。
 と、昨晩女房の実家で偶々見た、記憶術の先生の覚え方を思い出し、早速応用してみることに。すると、かなり役に立つことが分かりました。これはウレシイ。
 で、1時から行政法の小テスト。その前に、前の刑法が終わってすぐ行政法の教室に行って席取り。なぜかというと、行政法の先生が教室の机のどこから当てるか、前の時間同じ授業を受けていた別のクラスの人たちから聞いて、当たらない場所を確保しなければならないからです。ガキみたいでしょうが、笑ってる場合じゃあないんです。
というのは、先生が予め出している宿題の設問の答えを見つけ出すためには、10時間くらいの勉強が必要だからです。ぎっしり詰まった行政法の本を読み、判例、条文を探し、それでもどこにも答えが載っていないという設問が半分くらいあって、探す時間が無駄に終わったりするんです。そういう質問が一番疲れるしいらいらそわそわはらはらするんです。
 今日の授業の初め、先生は怒ってました。前の時間に同じ小テストをしたとき(数週間前)、そのテストの答えを後のクラス(つまりわたしたちのクラス)に教えているとの内部告発があったみたいです。それから、自分の授業スタイルにけちをつける学生が居て、そのいちゃもんに対してビリビリ反応してたのです。
 前にも書いたように、教える側に立ったことのない若い学生たちは凶暴なくらい無慈悲に先生を攻撃します。わたしは賛成できません。教えるための準備がどれくらい大変なことか、彼らはわかりません。そういう意味ではナイーブです。
 それで、肝心の小テストですが、まずまずかなあ、という感じで、絶望と満足の中間からやや満足に寄ったところくらいです。
 しかも、その後の授業では当たらない席に座れて、大安心。当たった席の学生たちはパニックみたいでした。
 その後、学生4人で刑法の課題答案の構成についてのゼミを1時間。
それが終わり、広場で話しをしていたら、法科大学院長のN先生が通りかかり、院長室へ。
その数分後、院長が出てきて、まだだべっていたわたしたちのほうへ。すると、院長はわたしに向かって、『Aさん、よろしかったら院長室までおいでくださいませんか?』と!?
みんなで顔を見回しました。なんで自分が?ほかの学生たちも???という顔。
わたしは一瞬、もしかしてお金の話では?と、どきっとしました。

つづきはまたあした。

2008年7月1日火曜日

なぜか7月


不思議な感覚です。もう7月だなんて。梅雨の真っ最中だからでしょうか、まだ6月中旬のような気がします。


今日はバイクで出かけたのですが、夕方雨が降り出し、少し濡れて帰りました。宅配が夕方届くことになっていたのでいつもより早めに帰路についたわけです。ローの駐輪場で、いつもは挨拶しか交わさない、クラスの学生と初めて話をしました。東京に10年いて受験生をしてたそうで、半年前に結婚したのだそうです。お相手は受験生仲間だそうです。


彼と話をしていてショックだったのは、彼は入学金が半額免除だったそうです。クヤシーッ!ただ、入学時一時金という奨学金はもらっていないそうで、そのせいかなあ?


 明後日、行政法の小テストと、刑法の授業で偽造が当たるのと、そのうえ刑法の課題提出期限が金曜日ということでもう、いっぱいいっぱいの状態です。


 マシーンになってやるしかないです。




 ネット通販で買った、トニーベネットのCDがやっと届きました。


男性ジャズシンガーで最高にイカす歌手ですよ。あのシナトラが、お金を払っても聞きたい歌手はトニーベネットだけだ、と言ったのですから。


わたしの好みは、ピアノとベース、ドラムだけのバックで静かなやつか、思いっきりバイオリンなどがてんこ盛りで入ってるインストゥルメンタルなやつです。


インストゥルメンタルといえば、レイモンルフェーブルさんが亡くなりました。シバの女王なんか、中学時代にラジオで聞いてましたねえ。豊かな音、ゴージャスな音楽に憧れていました。なんとかしてベースの重低音を響かせられないか、おんぼろラジオにでっかいボロスピーカを接続したりしてました。


 大きくなってステレオが高級品でなくなったとき、アイワのミニコンポで聞いたピアノの音色のきれいさ、美しさ、多才さ、ジャズでもドビュッシーでもショパンでもとにかくピアノがこんなに素晴らしい楽器だったのか、と凄く感動しました。


ああ、広い広い邸宅で100インチのプラズマテレビとサラウンドスピーカで、ジャズやクラシックのコンサートのDVDを体中で堪能したいなあ、いつの日か。

2008年6月30日月曜日

チョーやば

次から次から押し寄せてきます。災いが!
ローのノートパソコンも、自宅のデスクトップも壊れかけています。はやいとこ外付けハードディスクを買ってバックアップしとかないと。
ロー関係では、昨日の夜1時までかかって会社法の課題作成。4時間睡眠でローへ。
水曜日の民訴は訴訟承継というこれまた難解箇所。その予習が大変。
木曜日は災いの中心地。行政法で小テストがあるは、刑法では確実に当たるし、その場所が、難問の偽造です。こりゃオオゴトです。かねてより、判例の考え方に疑問を持ていたので授業で先生にぶつけてみたいのですが、そんな余裕はありません。
で、金曜日が刑法の課題の締め切り日、ところが金曜はまたしても民事執行法の二コマ連続授業が。終わるのが夜8時。どげんかせんといかん、けど、どげんもならん。
恐ろしいです。ほんとーーーにヤバイです。金縛りにあった状態で途方に暮れています。
土曜日に、ローの説明会があり、その際、ロー内の見学ができます。
そうか!ロー内って牢内でもあるなあ。

2008年6月28日土曜日

雨雨雨

まことに梅雨らしいこの頃です。
昨晩の民事執行法の授業で、ようやく先頭ランナーの後ろ姿がかすかに見えるような位置に追いついた、といったところです。民事執行法の構造がおぼろげながら見え始めてきました。教科書以外に2冊、比べ読みをしてやっとカタチが見えてきました。
 わたしのクセなんです。予め全体が見えていないと今やってることが頭に入らないんです。どんな科目もそうです。
 ですから、わかり始めるまでの時間がかなりかかってしまいます。つまり鈍くさいんです。
 民訴がいちばん分かり難かったです。ついで行政法。民事執行法は似た言葉が多くて混乱してしまいそうです。
民事執行法のクラスは、ほとんどが上級生で、既修が多いです。私のクラスからはわたしを含めてたった3人です。私のクラスの大部分は労働法を選択科目にしています。ついで知的財産法、倒産法です。でも倒産法の授業だけはまだ始まっていません。夏の集中講義からです。
わたしは選択科目に倒産法を取るつもりで、その側面理解のために民事執行法の勉強もしておこう、と思って民事執行法を履修することにしました。
ところがところが、なんと一年目は、今受けている必修科目以外に取れる科目数はたった2科目しかないんです。そして、倒産法は初級編に当たる夏の集中講義と中級編に当たる後期の授業とで合わせて2科目あるのです。ということは、今わたしは民事執行法を履修しているので、あと一つしか取れないわけです。ところがところがそしてまたそのまたところが、わたしはその残り1科目に、民事執行法の先生のもう一つの授業である、文学と法、というのを取ってしまったのであります。ですから、今年、倒産法を一つとして取ることが出来なくなってしまったのです。
 しまった!と後悔しました。選択を誤ったなあ、と。こんなことなら民事執行法を取らなければ良かった。それに、文学と法も。
 ということを知り合いの3年生に愚痴ると、心配しなくて良いよ、と言ってもらいました。来年受けても充分間に合うよ、と。
 わたしが何で民事執行法とか文学と法とかを履修したかというと、その二つの科目を担当されるK先生の人柄が大好きだからです。そのK先生は辰巳という受験予備校の答案練習会に民訴の出題に来ていてビデオで解説講義を聴いたら人柄を好きになったのです。法律以外にいろんな興味を持っていて、とりわけ文学好きで、授業中の脱線も面白く、しかもその上民訴の大家でもあるのです。また学生を見下したりすることは全然無く、一昔前の懐かしい学者タイプの風情が残っているのです。
 民事執行法の授業中でも、ナニワ金融道がいかにスゴイ漫画か、について、絵の中の金貸し達の背広のピンストライプの線が、上役と下っ端とでしっかりと書き分けているとか、執行官とはどのような人達か、書記官のすごさとか、をいろいろとはなしてくれるのです。
 わたしたちは必須科目以外に、法医学とか環境なんとかとか、周辺科目をたくさん取らないと卒業できません。どうせそういう科目を取らねばならないのなら、面白そうな科目を取っておこう、しかも今のうちに、と思って、その先生が担当する文学と法という選択科目を取ることにしたのです。

話が変わりますが、九大工学部に入学した姪っ子と晩ご飯を食べました。1ヶ月ぶりに会ったのですが、顔が一回り小さくなってました。工学部の授業の質と量のすさまじさを聞くと、ローの方がまだましかも、とすら思いました。自分以上に頑張って耐えている若者が大勢いるということを認識すると、自分はまだ甘い、と反省しきり。

2008年6月26日木曜日

寒くて暑くて











朝6時には21度と寒かったので冬用の厚手のシャツを着ていきました。ところが昼前から久しぶりに日差しが出て急に暑くなってしまいました。






 きのう100円ショップで買った、マグネット式の台所用品をローに持って行って机の前の鉄製本棚にくっつけたところ、ビッタシでした。機能的な机に変身して気分が良いです。そしてこの前持って行った照明スタンドのおかげで目の調子もよくなりつつあります。とても明るくなったので目が疲れません。ためしに備え付けの照明だけで本を読んでみると、これがめちゃくちゃ暗いんです。スタンドを持って行って大成功でした。おまけに選んだ機種というか形がとっても良くて、自分の前の本だけを明るく照らし、隣の人にはその灯りが見えないようになっていて迷惑をかけずに済むのです。しかも場所をとらない形なので、チョイスした自分を褒めてやりたいくらいでした。






 今日の行政法の授業で、この前全ての先生にたいして授業アンケートが実施されたのですが、その結果がご本人に知らされたらしく、先生は怒ってました。どうも先生の授業について、学生の評価が辛く、酷評したコメントが多く書かれていた模様です。






 で、先生は、もうこんなとこで授業なんかしない、とか、こうなったら思い通りにやるとか、爆発しました。






 たしかに、授業中堂々と居眠りする輩が何人かいます。ちょっと失礼な感じがします。わたしも長らく先生稼業をやっていたので、自分の授業中に生徒が寝ていたらすごく不愉快です。






 それでも先生は分かっていながら授業を続行します。ローの先生はみんなそうしてます。おとなですなあ。






 それで、行政法の先生の授業はそんなに酷いのか、というと、個人的には授業の準備とか知識の豊富さのみならず、実際の行政法の運用の現場をよく分かっている人なので、生きた知識を豊富に持っている人だと思います。そういう行政法の授業が出来るひとはそうはいないと思います。その点では大変実力のある先生です。






 ただ、そう、このただ、という接続詞が問題なんです。つまり、先生は重要な事項から重点的に教えようとするのです。けれどもそれがまさしく重要であると分かるためには学生の側に基礎知識が必要です。ローに入るくらいだからそれくらいの基礎知識は持ってるだろう、いや、持っていなければならない、との前提で授業を進めるのです。






ところがほとんどの学生はまともに行政法の勉強をしていません。なぜなら行政法は旧試験科目になかったからです。かえって現役学生で旧試験を受けなかった若者達の方が学部の授業で行政法を取っているのでわたしら旧試験組よりもよく知っています。






 そういうわけで、わたし自身、行政法は悪夢の科目です。全く知識がない状態で先生の高度な授業を受けさせられるのですから。今どこの何について授業しているのか、全体の中の位置づけができないまま途方に暮れつつ授業に出るという、精神的にとても苦しい状態が3ヶ月続きました。その上、教科書に指定された、宇賀先生の本というのがまた、とても分かり難い本で、細かい知識判例が文字通りギッシリ詰め込んであるのです。泣きそうになるくらいの難解本です。






 ところが、この前書いたように、素晴らしくわかりやすい本に巡り逢ったおかげで、この頃はなんか、すーっと風が通るようになってきました。






 やはり、理解のベースになるのは条文でした。条文という骨組みがかちっと出来ているか、つまり、知識を条文で整理出来てるかどうか、が鍵でした。






 その本はまさに条文ごとに解説と判例の分類をしてくれていたのです。












話を先生に戻すと、わたしとしては、というより、ほとんどの学生にとっては、4月の初めの数週間を使って、これからやる箇所の全体のチャートを、法律の構造、条文の配置、解説にあてて欲しかったです。いきなり各論のしかも特定箇所から始めたので、その箇所の重要性以前に、先生が今何をやってるのか、先生の話す内容そのものがさっぱり理解不能でした。





そういう意味では不親切だと思います。










と、ここまでが昨日の書きかけでした。ばててしまってこれ以上書けませんでした。





今日は、夜8時まで民事執行法の二コマ連続授業を終え、きつかった一週間がようやく終わった脱力感に覆われています。





 





昨日と今日は雨も止み、印象派の描く美しい青空が見れました。風もちょっと冷たくて、表現的には変ですが、美味しく感じました。